実はオリジナルでは持っていなかったこれを、ちょっと遅れて購入。ユニークな作風で知られる著者の幻となっていたデビュー作を、書き下ろし番外編などやたら特典盛り沢山で復刻したもの。既に発売済の『大久保町は燃えているか』もそのうちに買います。
……しかし最近、無性にレイモンド・チャンドラー風の私立探偵小説が読みたくて堪らず捜しているのですがなかなかこれ、というものが見つかりません。いわゆるハードボイルドともちょっと違う、あまり主人公の内面に踏み込みすぎた話ではなく、匿名に近い主人公が淡々と事件を追い真相に巡り逢う、というタイプのものが読みたいのですが、最近の有名作はたいてい主役が濃すぎるので、どうも琴線に触れないのです。何かいいものはないでしょうか。とりあえず「ならチャンドラー読め」というのは勘弁してください。いちおう長篇はぜんぶ読んでるねん*1。
*1:遺稿にロバート・B・パーカーが加筆した作品は含まず。未だにパーカーが、というのが納得できないんです……
コメント
あー、デビュー作……なんですなあ。長編デビュー作。
私は田中哲弥のデビュー作というと「あさごはんが食べたい」しか思い出さなかったもので。
あれは短いが名作です。学生の頃にたまたま「ショートショートの広場」で読んで、あまりの飛びっぷりに笑いが止まらなかったという代物だったのでした。