- 『Dr.HOUSE Season1 Vol.5』(GENEON UNIVERSAL ENTERTAINMENT)
けっきょく、ほぼ一気に観てもうた。
病気が原因で半身不随になったジャズ・トランペッターが肺炎を起こして運ばれてきた。既に恢復することを諦めていた彼は延命治療を行わない、という契約書にサインするが、ハウス医師は強引に治療を実施する、第9話『生きる希望』。クラブで突如昏倒したホームレスの女。ベッドが欲しいために嘘をついている、と言葉を鵜呑みにしないフォアマンを制して、ハウスは彼女の素性の確認と、病気の治療をさせるが……第10話『身元不明の女』。
第9話は『マトリックス・リローデッド』の船長のひとりがトランペット奏者の患者として登場……がしかし、途中からハウス医師を暴行罪として訴え接近を禁じてしまったために出番が減ってますが。そもそも診察嫌いのハウスはほとんど意に介さず、逆に生命維持装置を合理的に繋ぐ手段として利用したり、どうせ死を覚悟のうえならいくら試してみても構わないだろう、と最後には治療を承諾させたり、と型破りな交渉術が光ってます。
一方で第10話のほうは、謎解きよりも主要登場人物たちの言動のほうに意外性がある。実のところホームレスの女性が何を患っているのか、は医学に明るくなくても、フィクションに多く接していると察しがつくでしょう。ただそのために、エピローグのトーンが他のエピソードとかなり違ってきている。シリーズ全体の流れにとって重要でありながら、異色作と言えそうな内容でした。
この間に収録の2話では、ハウス以上にフォアマンが目立っている感がありました。ハウスに較べると立ち位置がぐらついている分、もっと質の悪い人間に見えがちなので、善良さを示す必要がある、と思われたのかも。第10話序盤と終盤との変化がやたらと印象的です。
……で、続く第11話『依存症』以降はテレビ放送で観ているので、追いついたことにはなります。しかし、初めてのときはそんな気合いを入れて観てませんでしたし、録画を始めたのは第12話『ドーピング』からで、もう1回観直すことも出来ない……というわけで、次の巻までは借りてみようかな、という気になってます。今にして思うと、ハウスの暗い部分を掘り下げた初めてのエピソードでもあるので、観直す価値はあるんだよなー。
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