大きな地震の直後に発生した停電、その最中に起きた異変“ひっぱる”、悪戯が頻発する公衆トイレで撮影された怪奇現象“あかねえ”、誕生日パーティーの様子を捉えた映像に奇妙なノイズが入り込んだことから連続して起きる異常な出来事“ひろがります”など6篇を収録。
……実際に鑑賞したのは金曜日です。直後に『Gメン復活編』を鑑賞したわけですが、あっちと比較するととにかく嘘くさい。
初期から決して達者とは言い難かったんですが、ここ数作は特にドキュメンタリー部分での出演者の言動がことごとく不自然。いちばんマズいのはスタッフです。その場限りで呼び出されてる投稿者、関係者の喋りが拙いのは許容範囲ですが、スタッフの会話が台詞くさいのはほんとにダメ。
それで展開がよく出来ていれば乗ってあげるところなんですが、困ったことに展開も微妙。スタッフルームで怪奇現象が起きるのですが、そのときの反応が不自然すぎる。また終盤、呪いを齎すビデオの舞台となった場所を探すくだりで、何故かロードバイクを借りるのですが、その後しばらくロケ車と併走してるだけだし、肝心の映像が撮られたと思しき場所ではそもそも自転車が使えないため、借りた意味がまったくない。そもそも肝心の映像をちゃんと観察すれば、舞台の周囲が自転車で走るには適してない場所だ、というのは察しがつくと思うんですけど。
スタンスは一貫していて、ちゃんと作ろうとしている姿勢は好感が持てるんですが、ひねろうひねろうともがいた結果、完全にストライクゾーンからはみ出している、という印象。怪奇映像も、ぶっちゃけ“あかねえ”あたりは合成が雑すぎて失笑するレベルだし、ディレクターはもう1回『ほん呪』で修行し直した方がいいんでないだろうか。
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