- 『放送デキナイ 禁断 霊映像』(MAGICAL)
最近見限ったシリーズを出している会社なのでどーしよーかな、と思いましたが、試しに借りてみました。
……正直なところ、1回目は面白かった。ただ、2度観ようとすると、過剰さが鼻について白けます。どうも基本的にやりすぎのきらいが強い。新しく採用したADに、消えた前任者が残したはずのビデオカメラを回収させる、という前後篇のエピソードは、最初はやたら撮られることを拒絶する採用志願者、という部分のユニークさと、潜入過程の一風変わった成り行きに関心を惹かれますし、細かいところがまったく検証されていないのはむしろ悪くない、と思ったんですが……さすがに変すぎて不自然が極まっている。
恐怖をもたらす映像として、けっこういい趣向が多々含まれているものの、やりすぎてさすがにこれを本物として評価するように装うのは無理です。予めフィクションとして接すれば、なかなかアイディアに優れたシリーズだと思うんですが。
ちょっと態度を決めかねるので、続篇を借りるかどうかは少し検討します。
- 『封印映像15 廃墟の死霊』(At entertainment)
最初は『ほん呪』スタッフが演出を手懸けており、そのトーンを引き継いでいるので、とりあえずは安心して観られる、ということで借り続けているこちら。でもさすがにこれも無理が出て来たな、という印象。相変わらず『ほん呪』フォロワーとしてのスタイルは崩していませんし、ドキュメンタリー部分で映像の異様さを強調する、という手管は堂に入っていて、表題作の展開はなかなか興味深いんですけど。
基本的に私は、嘘は嘘として、それを踏まえたうえで楽しむ、というスタンスでいますが、それが過剰すぎて不自然なものが多すぎ、程良い匙加減が生み出すリアリティ、というのをおろそかにしているのが最近気になってます。こういうのを手懸けているひとたちは、そろそろ匙加減を警戒しないと、一気に仕事を失うことになりかねないぞ……と余計な心配までしたくなるのでありました。
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