昨年8月リリースの『封印映像49 暗黒の走者 前編』を鑑賞。父親を名乗る人物からの依頼で整理に出かけたアパートで異変に遭遇する“ゴミ屋敷”、ダンス部である投稿者が文化祭に備えた練習のために借りた教室で撮影された“指導死”、深夜のトレーニングを記録した映像に記録された怪異がシリーズ最悪の事態を招く“暗黒の走者 前編”など、全4篇を収録。
いよいよ次巻は50巻、このシリーズとしては珍しく巻を跨いだ長篇が収録されてます。当然のように、登場するのはこのシリーズのお得意様である霊能力者ジョン・クロウ……そもそもなんでこのひと、日本で霊能力者やってるのか、長いこといるのになんで日本語に馴染まない? という違和感はさておき、慣れ親しんだトーンで大きく振りかぶってくるので、これはこれで楽しめる。実質、公園しか出て来ないのに、大冒険っぽく見せているのは、ある意味うまくなった証でもある。
単品のエピソードも全体的に楽しめる仕上がり。現象としてはくっきり映りすぎて不自然なんですが、導入や展開が面白いので、怪奇ドキュメンタリーとしてちゃんと興味深い。さすがに冒頭の“ぬれよめじょ”は、そういう目的で近づいたんなら、映像記録を取られてる時点で慎重になるでしょうし、そもそも映像自体残りにくいのでは? という疑問はありますが、導入も含めて展開自体はホラーっぽくていい。背景や、怪異のあとの推移も特徴的な“ゴミ屋敷”“指導死”もなかなか。
とりあえず、あのひとがどうなったのか気になるので、早めに続巻も借ります……まあ、正直なところ、このシリーズは霊能力者が絡むと微妙な感じになりがちなので、そこまで期待もしてないんですが。
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