- パット・メセニー『ユニティ・セッションズ』(Nonesuch Records/WARNER MUSIC JAPAN/CD) [amazon]
なんだか久しぶりにCDを買いました……ほんとーは半年くらい前に買うべきだったんですが、ずるずるとタイミングを逃し、とうとう堪らなくなってネットで注文してしまったこちらは、パット・メセニー今年5月リリースの最新作。2012年に始動した“パット・メセニー・ユニティ・グループ”の好評を博したライヴを、スタジオでの演奏として再現、映像ソフトとしてリリースしたのですが、その音源のみを抽出したものです。手許を確認したいので、ほんとーはブルーレイでも買いたいのですが、それはもうちょっとあとで。
まだ全体を通して聴き終わってないのですが、気になるものを先に拾っていって、とどーしても触れずにいられなかったのが見出しに引いたこちら。『Trio 99→00』において初めて音源化された1曲ですが、メセニー・グループのライヴ盤でも演奏されたり、メセニーがお気に入りにしていると思われる楽曲を、このユニティ・グループでも披露してます――とは言い条、この曲の面白さは、ギターとドラムのタイマン、とさえ言えるスリリングな主題とアドリブの応酬にある。従来の演奏と違い、尖った音のエレキ・ギターを用いたメセニーと、『バードマン』のサントラで注目されたドラマー、アントニオ・サンチェスのヒリヒリとするような戦いっぷりが圧巻です。
半分聴いた印象では、前に発表されたアルバム『KIN(←→)』よりも熟れ、セッションとしての緊張を保ちつつもどこか伸び伸びした雰囲気もあって、聴き心地はいい。そんな中に、相変わらずのフリージャズテイストを含める尖りまくった『Genealogy』みたいなのがあるかと思えば、サービスみたいにメセニーのアコースティック・ギター1本で、彼の名曲のフレーズばかりを抽出したメドレーまでが入っていて、近年のメセニーのエッセンスを凝縮したような作りにもなっている。かなりコストパフォーマンス良好な1枚だと思います。
ちなみに今年5月には、メセニーはもう1枚アルバムを発表している――厳密にはメセニーのアルバムじゃないんですけど、これもファンとしては逃せない作品。もうちょっと落ち着いたら、そっちも買います。
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