珍しく、地名がモロに出てる。[レンタルDVD鑑賞日記その795]

 2月9日に、2021年12月リリースの『Not Found 46-ネットから削除された禁断動画-』を鑑賞を鑑賞。清掃の仕事をする投稿者が状況確認のために回していたカメラが捉えた恐怖《ノックをしたのは…》、取材に向かう直前のスタッフを襲ったトラブルの記録《AD杉本vs自転車窃盗犯》、ある大事故にまつわると考えられる投稿映像についての前後篇《三河島》など、全6篇を収録。
 恒例だった現実寄りで痛い映像はなくなりましたが、あとは基本いつも通り。スタッフの露出最小限で追う怪奇映像3種に、スタッフも恐怖に見舞われる長篇、そして名物AD杉本が色んな意味で活躍するエピソード。
 決していつもクオリティが高いわけではないシリーズですが、今回はけっこう面白かった。派手な現象は起こらないし、何なら《ノックをしたのは…》なんて細工としても難しくなさそうな怪奇現象なんですが、シチュエーションや展開がいいので惹きつけられる。とりわけ、映り込みとは種類の異なる展開が待つ《スワンボート》なんか、怪談ではままある成り行きを偶然にカメラが拾ってしまった趣で、なかなか面白い……とはいえ、そう思うのはこっちがスレているからで、変な映り込みや、戦慄するような映像的異常を求めているひとには物足りないとは思う。
 前後篇では珍しく地名がガッツリと提示されます。まあ、日本の鉄道事故でも最悪の部類に属する惨劇の舞台なので、誤魔化しても特定可能だし、構造物やプレートをやたら撮しまくっているので、隠す方が不自然ではある。
 惜しむらくは、今回撮影された怪異と、さんざん言及される事故の繋がりは決して明確ではないことと、スタッフのカメラが捉えた怪異の方がだいぶ微妙な代物だった点です。音の方は、怪異としてもだいぶ不自然ですし、終盤で触れられるもうひとつの怪異に至っては「それだけかい」とツッコみたくなります。
 ただまあ、このシリーズはちゃんと個性を打ち出しながら、毎回それなりに楽しめるものを出してきているので、わりと質は高いほうなのかも知れない、と思い始めてます。少なくとも、映像の展開やスタッフの言動に対するツッコミをあんまりしなくて済むようになってきている……毎巻1本紛れている、AD杉本メインのエピソードをご愛敬として許せるようになったからだろうな。

コメント

タイトルとURLをコピーしました