いらっしゃい、なっちゃん。

あっさりとゴロニャンを始めるなっちゃん。
あっさりとゴロニャンを始めるなっちゃん。

 14日、2匹目の新参猫、なっちゃんことナツがやって来ました。
 この子は我が家で引き取ることになっていた3匹の中で、いちばんおっとりしているから捕まえやすいので、未だ押入に潜んでいるもう1匹を後回しに、2番手で連れてこられたわけです。
 が、14日に連れてこられたとき、捕獲班の男性が怪我をしていた。どうやら、先週にマリちゃんが連れ去られる様を見て怯えてしまったようで、珍しく抵抗したらしい。マリちゃん相手ほど警戒していなかった捕獲班の男性は、手袋もしていなかったために思いっきり傷を負ったそうです。
 マリちゃんがもう馴染んできたので、なっちゃんはすぐ放つ予定でしたが、気が立っているようなので、マリちゃんのときと同様、いったんケージに入ってもらう。
 しかし、そんなに時間が経たず、表情から警戒の色が薄れていったので、すぐにケージを開けてあげた。すると、最初の頃にマリちゃんが定位置にしていた物陰に突っ込んでいく。仲の良かったはずのマリちゃんが唸り声を上げているので注意しましたが、追い出されたのは、マリちゃんの方でした。
 たぶん、体格差のせいで、マリちゃんは圧倒されるのでしょう。マリちゃんも、うちにいたどの子よりもがっしりとした体格ですが、このなっちゃんは6kgもある。ものすごくヴィジュアルが太ましい。もとの飼い主は、見た目で名前をつける傾向があり、イケメンの子に“小栗旬”から取って“シュン”と名付けた、という話からすると、案外マジで、安藤なつから取ったのかもしれない。その貫禄で、マリちゃんを定位置から押しだしてしまった。
 物陰に潜った段階では少々警戒心が強かったようで、声をかけた母に慣れない威嚇もしてきたそうなので、前夜は基本的に放置することにしました。ず~っと籠もってたりしないか、と心配していたら、いちど階下の灯りをすべて消した途端、すぐに物陰から出てきて、探索を始めたらしく、階段の上の電気を点けて覗き込むと、既に階段の下を、マリちゃんと一緒にうろついている。一週間ほど間隔が空き、マリちゃんがいつの間にやら私に対しては甘えんぼうになってしまったので、もしかしたらマリちゃんとなっちゃんの関係に溝が生まれたか、と危惧しましたが、杞憂だったらしい。一緒に探索して、早めに慣れてくれますように、と祈りつつ、14日は就寝。

 で、一夜明けて、朝に再会したら、もうこの写真の調子です。既に1階の様子には慣れて、私と母の足許に交互にすり寄ってくるし、すぐにこうしてゴロンと転がる。
 ただし、まだ完全に気を許しているわけではないらしい。この状態でお腹を触ろうとすると、前肢後ろ肢で押し返して抵抗します。マリちゃんと同様に、お腹を触られるのが嫌いらしい。或いは、先の飼い主にもされなかったので、反応が過敏なのか。
 しかしその代わり、頭や背中は簡単に撫でさせてくれるし、呼べばすぐに寄ってきてくれる。確かに、マリちゃんより格段に扱いやすい。食事もトイレも、夜のうちに済ませていた模様で、どうやら一夜にして、まったく心配無用の状態になったようです。

 そして、なっちゃんの来訪が、マリちゃんにもいい影響を与えたようです。
 馴染んでくれたはいいものの、すっかり私に対して甘ったれになり、ず~っと近くでニャーニャー言っていて、少々鬱陶しいほどになっていました。
 しかし、なっちゃんの来訪により、少し牽制し逢うようになったのか、甘え方が落ち着いた。15日の日中は私を追いかけて2階の私の部屋までやって来て、しばらく膝の上に乗ったりしてましたが、私が仮眠を取るときには、先代の猫たちが寝ていたボックス上のクッションに丸くなり落ち着いてしまった。そしてそのあと、私が夕食を済ませるまでず~っと落ち着いていたようです。お陰で夕食から透析の準備まで落ち着いて出来ました……静かさにちょっと拍子抜けしたけれど。
 15日夜に透析を始めた序盤は、なっちゃんが私に甘え、膝に乗ってきたりしましたが、マリちゃんほどしつこくはなく、納得したらすぐに降りて、あちこちを探索したり、近くのカーペットでゴロニャンしたりと伸び伸び過ごしていました。そして、21時過ぎに挟むお茶の時間に、母に続くようにしてマリちゃんはようやく降りてきて、私の膝に上がってきた。最初こそ相変わらず鬱陶しかったけれど、次第に膝の上で丸くなり落ち着いて、私がこれを書き始めるためにノートパソコンを開こうとしたら、私の背中とソファの背もたれの間、挟まっているクッションに移動して寝てしまった。前夜にこのポジションを発見して、どうやらお気に入りになったようです。

 どうやら2匹とも一気に落ち着いてきたようです。まだちょつと警戒心があるのか、何かの拍子にシャーが来ますが、こちらに本気で怒っている、というより、気が乗らないときとか驚いたときの感情表現らしいので……解っててもあんまし愉快ではありませんから、私たちも「なんだよー」と切り返して、少しずつ反応が和らぐよう仕向けてます。いずれ折り合いがつくでしょう。
 しかし現時点で不安なのは、まだ来ていない3匹目です。
 未だ押入に引きこもっているらしい。前の飼い主さんが暮らしていたところは完全に引き払うことになっているので、荷物を取り除いていき、最終的に捕獲器で捕らえてうちに連れてくる予定になっている。
 すっかり引きこもっているくらいのビビりが、果たしてこんな過程を経て、うまく馴染んでくれるだろうか。
 鍵は先にやってきたマリちゃんとなっちゃんです。話では、先方では3匹は不干渉で行動していて、仲がいいわけでも悪いわけでもない、ということでしたが、夜、1階で一緒に過ごしていたとき、マリちゃんとなっちゃんが減価している様子はなかったし、何なら一緒に探索していたような気配もある。実は3匹目も、人が見ていないところではそこそこ仲が良くて、3匹目がうちに来たあと、うまくリードしてくれることを願いたい。移住済みの2匹がすっかり馴染んだお陰で、こちらはもう猫分しっかり補充出来てるので、3匹目の子には安心して過ごしてもらえればいい。あとはずっと物陰に潜んでくれててもいいです。珍獣として愛でます。

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