まだ無料お試し期間が終わってないところもありますが、ひととおり定額レンタル・サービスを体験したので、ここらで各所の使い勝手を比較検討してみましょう。私が利用してみた順にゴー。
1, TSUTAYA DISCAS
最初に利用してみたのがここ。今にして思うと、発送・返却に用いる梱包はここがいちばんよかった。外側は紙製なんですがそれなりに堅牢で、ディスクは簡単ながら蓋が出来るタイプで、借りっぱなしにしているとき封筒を落とすことがあってもディスクだけ転落する危険が少ない。
ただ、借りるためのリストの組み立てがいまいち呑みこみにくいのがネックでした――しかしこれも、今となってはそんな毛嫌いするほど悪くはなかった気も。
しかしここの最大の難点は、よそでは主流になりつつある、月当たりのレンタル枚数に満たなかった場合、一定数までなら翌月に繰り越せるサービスがないこと。毎月絶対に決まった枚数を観なければならない、と追われるのはちょっと私の性には合わない。最近はけっこー頑張って早めに返却するようにしてますけど、『ほんとにあった!呪いのビデオ』をコンプリートしたらたぶん難しくなるでしょうし。他の人はともかく、私にとってはかなり重大な瑕疵なので、ここをふたたび利用する可能性は今のところ低い。
2, DMM.com
現在、料金を支払って継続利用しているのはここ。
不満がないわけではなく、届けられるディスクのケースが、蓋のないヤワなタイプなのがどーしても気になります。封筒に窓のついたものを使用、宛名の書かれた紙を裏返して返送用に使うと共に、何か要望があればそこにメモを残すことも可、という仕組みはよそにはないアイディア*1なんですが、とにかくケースは変えてくれんもんか。
しかし、レンタル希望作品のリストはかなり作りやすく、品揃えもいい。すべて自動にするとなかなか観たいものが出て来ないのが困りものですが、その場合、ものによっては在庫が出来るまで待つことも可能です。これに、レンタル枚数の翌月繰り越しがあるので、かなり確実に観たいものを借りることも出来る。
うまく借りられるかはともかく、私が観たいと思ったものはかなり高い率で在庫を持っているので、他のところでより優れた点を打ち出せない限り、当面はここがメインになりそうです。
3, 楽天レンタル
とにかく早く次が観たい、というものが多い場合はここが最適でした。“ツギクル”というシステムを採用していて、通常次の出荷は先方で返却が確認されてから行われますが、ポストに投函した時点で申請すると、返却の確認がされる前に次を発送してくれるのです。6月後半、やたらペースが早くなっていたのは、ここを利用していたため。
包装も、DMM.comと同じようなタイプの封筒に、TSUTAYA DISCASと同タイプの蓋付きディスクケースを使用していて、信頼性はTSUTAYAに次ぐ。
こう書くとなかなか良さそうなんですが、ここのネックは品揃えと、検索システムの信頼性の低さなのです。前述2社よりも若干、マニアックな作品が捜しづらく、しかも検索で“ほんとにあった 呪いのビデオ”と入力しても、一部の作品が引っ掛かってこなかったりする。見つけた巻から、シリーズ作品のところを辿っていくと発見は出来ますが、この調子では単独の作品が見つけにくい可能性がある。
あと、スピードという意味では価値のある“ツギクル”機能も、あまりに早々に月のレンタル可能枚数に達してしまう可能性があって、月の後半に変な空白が生じてしまいかねない。急ぎたいときや、届け先の郵便事情がよくない場合は価値がありますが、そうでなければ持て余すサービスです。なので、DMM.comから切り替えたい、と思えるほどの長所を私は感じない、というのが正直なところ。
4, ぽすれん
品揃えではDMM.comと肩を並べるレベル。そしてここの美点は、レンタル作品の発送を、自動処理にするか手動にするか選べることでしょう。
自動にしておくと、返却が確認されたあとすぐに次の作品を送ってくれますが、他のレンタル希望者との兼ね合いで、上位に置いていた作品が発送されない場合がある。しかしここは設定を手動にしておくことで、その時点で借りたいものを自ら選んで発送手続をしてもらうことが出来るのです。
ただこのシステムにも欠点があって、返却処理が終わらないと、次の作品を選んで手続をすることが出来ない。自動であれば返却が確認された当日にも次の便が出ますが、手動だと次の発送は翌日以降になってしまう可能性があるのです。私みたいに、個人で仕事をしていていつでもネットに繋げる、という人間でもないと、スピーディな出荷は難しい。繰り越しサービスがあるとは言い条、うまく切り替えないと月8本も利用できない危険があります。唯一、特急便サービスを実施しているところでもありますが、現時点では東京23区内限定、しかも料金が別途300円かかるので、善し悪しというところ。
一方でここは、スポットレンタルというシステムの安さが魅力でした。月額料金は不要、借りるときに請求がかかる。最新作は借りられませんが、その代わり準新作で300円、旧作だと1本あたり200円、キャンペーン中なら100円で借りられる場合がある。送料が300円かかり、返却期限も設けられていますが、1回に送られる本数も2本以上12本以下と融通が利くため、シリーズものをまとめて観たいときは便利。月額レンタルの契約は他社でも、ときどきまとめて借りるときのためにここのスポットレンタル契約をしておく、というのが使い勝手はいいかも。しかしスポットレンタルの使い勝手は他所も追随がしやすいので、長期的なアベレージとなるかは微妙なところでもあります。
ここのいちばんの欠点は、包装の脆さです。DMM.comとよく似てますが、封筒がヘロヘロで非常に頼りない。DMM.comの場合は宛名用の紙がある分、まだ頑丈になっていたんだ、と初めて気づかされました、逆に。
5, So-Net DVDレンタル
最後に利用したのがここ、っていうか現在も利用してます。6月末まで、So-Net接続会員なら3ヶ月無料、というキャンペーンをやっていたのです。月4本限りのサービスだし、1ヶ月分はどうあっても有料になってしまうのですが、何だかんだで利用することにしました。
しかし、たぶん現状では、1回だけ料金を支払ったあと、間違いなく解約する、と言わざるを得ません。もう、愕然とするぐらい品揃えが悪い。『ほんとにあった!呪いのビデオ』は1桁台の登録がまったく見当たらず、シリーズものの映画で1作目が見当たらない、というのはざら。検索で引っ掛かった、と思ったら、ゲージのポイントがひとつしかついていないものは実は在庫が全くない。貸出中、というのではなく、本当に在庫を持っていない。二人以上がリストに登録した時点で入荷を検討する、という方式なのです。一見親切そうですが、んじゃタイトルが登録されてないものは、検討の余地すらない、ということにならんだろうか。『レストストップ』というシリーズは2作目こそ検索で引っ掛かりますが、1作目は全然出て来ないぞ。
予約リストの作りやすさについては、実はここがいちばんいいのですが、正直そこだけ良くて何になる、というレベル。しかもここの場合は商品管理のタグをディスクの中央に貼っているせいなのか、回すと大きな音を立てる傾向がある。一般的なプレイヤーなら気にするところではありませんが、如何せん私はパソコンで観ることが多く、構成上ドライブの位置が近い。出来る限り雑音を排除して欲しい状況なので、私にとっては大きなマイナス点です。
上の4社なら、自分に合っていると思えば使ってもいいと言えるんですが、ここは現状ではお薦めしかねます。今後品揃えが良くなってくれれば、システム的にはやや見所があるので、検討の余地も出てくるんでしょうけど。
あともう1箇所、Yahoo!で運営しているところもあるんですが、ここもSo-Netと同じく、最低1月分は料金を支払わねばならない。さすがに『ほんとにあった!呪いのビデオ』も片づいてきましたし、こちらは月8本のコースでのみ無料期間を設けているので、ちょっと負担が大きすぎる、ということでチェックは断念。
結果として、今のところ私が継続して利用するのはDMM.com、一部まとめて観たい、DMM.comでなかなか借りられないという場合にぽすれんのスポットレンタル、という形に落ち着きそうです。両方とも、包装がもう少し堅牢なら文句はないんですがー。
*1:他社の場合は自分でメモを用意して同封する、というシステムがほとんど。
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