むかし住んでいた家を、解体してます。

 小学校高学年頃から二十歳になる手前まで暮らしていた家が、解体される運びとなりました。

 ……本当はもっと早く実施されるはずだったんです。父が亡くなる前から既に話は出始めていて、父の逝去とともに急がねばならない理由もあった。が、ここには書けない色々な事情でズレにズレ、5月中旬、よーやく役所からの認可が下りた。請け負ってくれた業者の話では、書類の提出から認可まで2週間はかかるはずだったのが、書類を揃えて数日で許可の連絡が来た。それだって要は、あまりに紆余曲折が激しすぎて、若干の便宜が図られた結果らしい。認可が出る2日前、役所に足を運んだ母は「書類不備」って言われてたんだぞ。なんであっさり認可に転じたのだ。
 ……と、書類の手続だけでも1年は費やしましたが、そこからは早い。既に不要品の撤去を殉じ進めていた業者は、許可を得るなり取り壊しに入りました。

 解体する際、ちょっとでいいから見学させて欲しい、という要望は、予め業者に伝えてありました。立地条件がネックで重機を入れることが出来ず、作業現場から遠巻きに観察するのは難しいので、ある程度解体が進んだ段階であれば、と言われました。
 きのう、屋根瓦の撤去が済み、翌日以降に屋根の取り壊しに入る、という連絡が届いた。というわけできょう、午前中に観るつもりだった配信の映画を後回しにして、さっそく訪ねてきました。

 外観も撮影したかったのですが、残念ながら、そして当然ながら、カバーがかかっているので全容を確認は出来ない。母とともに、声をかけて中に通していただく。
 もうだいぶ作業は進んでいて、既に屋根はなく、1階から2階も吹き抜けの状態。危険がないよう、職人の方々には手を止めてもらっているので、取り急ぎスマホであちらこちらを撮影する。

思いのほかしっかりした梁。

 驚いたのがこの梁です。これは完全に屋根裏に隠れていて、私も初めて観た。この家はもともと所有者自体が工務店の人間で、たぶん頑丈な梁があるはず、と母も言ってはいましたが、いざ現れると本当に立派だった。
 不要な家財の整理はしてもらっていたので、あとはほぼ解体された建材ばかり。しかし気になったので、まだ利用可能な階段を上がらせてもらって、私が中学・高校時代を過ごした部屋も撮影させてもらった。

むかし私が住んでいた部屋……もう見る影もない。

 ……もう何が何だかわからなーい。
 いちおう撮ったけど、帰宅後に改めて見ても、これがどの辺か、というのが自分でも解らない、そのくらいもう形を留めてない。壁をぶち抜かれ、天井が外されると、もうほとんど記憶と照合できなくなってしまうもののようです。
 本当なら解体されていく過程をつぶさに観察してみたかったのですが、こうもしっかり覆われていると、記録には中に居座らねばならず、あまりにも職人さんに迷惑。ひととおり様子を確認したら、あとをお任せしてすぐに離脱しました。
 たぶん、完全に解体されたあと、もういっかいぐらい拝みに来るとは思う。

 これまで、片付けに来るときは母の運転する車に乗ってきてましたが、きょうは久々にバイクで出かけられる機会だったので、私は別途バイクで乗り付けてきた。帰宅する母と別れると、そのまんまだらだらと豊洲まで走り、緊急事態宣言の影響でリニューアルオープンが遅れていたど・みそにて昼食を摂ってから、またてきとーな道を走って帰宅。
 なお、観るつもりだった配信の映画は、想定よりも尺が長かったので、適度に割って鑑賞することにしました。月曜日までには観終わるでしょう……っていうか、2時間半あるのに、オープニングでお腹いっぱいになるんだよこれ。

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