終わったことを認めてくれない。

　去年くらいから、在宅透析の経過記録は、クリニックから供給されたタブレットが行ってくれてます。
　それまでは、月にいちどの診察のたびにクリニックから記録用のシートを１ヶ月分渡され、透析を実施するごとに実施前の体重や除水量と１時間当たりの除水スピード、体温などを記載し、更に一定時間おきに血圧を計測して、そのときの血液濃度や透析液にかかる圧力など、機器に表示された数値を記入、そして透析終了時にも最終的な体重などを記す、ということをしていました。慣れてくれば別に気にはならなかったものの、面倒、という人がいてもまあ理解できる。
　タブレットを導入したことで、事前の体重測定や、幾つかのチェック項目の入力、更に定期的な血圧測定はやっぱり必要なものの、その都度機器を確認して記入する、という手間がなくなり、正直、楽にはなりました。
　それ自体はありがたいけれど、ただ、相手はやっぱりタブレット。こいつは常に安定して動いてくれるとは限りません。家庭内に前から設置されているWi-Fiに接続するわけで、回戦の速度や安定性自体もその機能に依存しますし、タブレット自体もしばしばストライキを起こす。貸与されたタブレットに余計なアプリなどは入れていないので、タブレットの内部的に安定を妨げるものはありませんが、やっぱりWi-Fiの繋がりが悪かったりするので、回線への再接続や、専用アプリの再起動なんてのは、たまに実施する羽目になる。
　しかし、昨日の透析で起きたトラブルは如何ともし難かった。透析中は普通にアプリも稼働している様子だったので、何も気にせずにいたのですが、透析を済ませ、体重を入力して終了の手続をしたそのあとで、問題が発生した。
　どうしてそうなったのかは解りませんが、この専用アプリ、何故か血液濃度のデータだけはリアルタイムで送信できない仕組みになっている。そのため、透析が済んだあとで、こちらもクリニックから供給されたUSBメモリを透析装置に挿し、機器の機能でデータをコピー、今度はタブレットに挿して、そこから専用アプリでコピーしたデータを送信する、という手続が必要になる。
　昨日も、普通に血液濃度のデータをコピーして、送信しようとしたのですが、なんでか、昨日の透析データが存在しないので受け付けられない、というメッセージが返ってくる。何度試してみても、送れない。
　透析終了時点でまだクリニックにギリギリ人が残っていたので相談し、とりあえず記憶している透析開始時間と開始前の体重、終了後の次巻と体重、という最小限のデータだけ書き留めておいた。幸いに、きょうが次の通院の日だったので、すぐに直接報告できるし、何が起こったのかもたぶん確認出来る。
　そして今日の診察で、原因が解りました。
　どうやら、何かの操作ミスによって、一昨日の透析が終わってなかったことになってたらしい。そのため、昨日の透析終了時に入力した情報は、一昨日からず～っと透析を続けた結果としてデータが送信されていた模様。だから、昨日の透析そのものは実施してない、という判定になったらしい。話を聞いたら、一昨日の透析は22時間やってたことになってたそうだ。無理だ。食事はともかく、トイレとかどうするのだ。
　ただまあ、私はそんなことは抜きに、まめに透析を実施している信頼がある。実際、毎月提供している採血の検査結果からもそれは明白なので、透析をサボった、とかデータを偽ってる、なんてことを疑われるわけがない。というわけで本日の診察も、投薬や透析のレシピに変更は加えず、現状維持になりました。
　で、現在、透析を実施しながらこれを記してますが……まだ不安ではある。今度は、昨日の透析データがまだ継続してることになってないだろうな。ああいう、自分では手出ししようのないエラーがいちばん悩ましいのです……。