サポートってなんだろう。

 母の使っているiPhone SEは、だいぶ前から充電の様子がおかしい。
 ある時期から、ケーブルからの充電はほぼ不可能になり、ワイヤレス充電で何とか対応してますが、これも設置する場所が微妙で、ちょっとでもズレると充電が出来なくなる。仮に出来ていたとしても、早くに発熱が起こり、セーフティがかかって充電が止まってしまう。最近、保冷剤とキッチンペーパーを組み合わせて、冷やしながら充電することでどうにか80%くらいまで充電出来るようになりましたが、それでも消耗が早く、扱いづらくなってきた。
 最近、新しい仕事に携わっていた母は、何かと携帯電話が必要になる場面があり、このままではらちが明かない、と先日、遂に故障として修理に出す意を固めた。
 この前の月曜日、某家電量販店に赴き、対処を頼んだのですが、どうもシステムが変わった都合で、その店舗では故障対応が出来ないという。ただ、最寄りにauの代理店があったので、そちらに移動し、故障の手配を頼もうとした。
 が、従業員曰く、予約しないと対応出来ないという――こちとら故障として対応してもらおうというのに、いちいち予約など出来るはずもない。とりあえず、修理対応が可能なのか、契約だけ確認してもらった。
 ところが、どうも母の契約は、昨年の夏に故障紛失サポートが終了しており、この状態で故障対応をするとかなりの費用を要するという。
 別にiPhone SEに愛着はないが、母は大きな端末が好みではなく、昨今の機種は基本的に好みには合わない。とはいえ、今の状態では連絡に支障を来す。やむなく母は、機種交換を決断した。
 最初に店舗を訪ねたときは機種交換での対応を依頼していなかったし、交換ともなると、何だかんだでけっこうな時間がかかる。なので、自宅最寄り駅のすぐ傍にあるauの代理店に機種変更で予約を行い、きのう出かけてきた。
 で、手続きを済ませて夕方に戻ってきた母ですが、何となくしっくりいっていない様子。データの移行などが充分に済んでいないことへの違和感もあったそうなのですが、話を聞くと、どう考えてもおかしい点があった。
 故障紛失サポートに、ちゃんと入っていたらしいのです。
 機種交換を担当した従業員が気づいたのは、もう新しい端末を用意して手続きを進め、契約を確認していたさなかだったそうなので、急いでいたしひとまずそのまま契約はしたものの、どう考えてもおかしい。故障紛失サポートに入っているのなら、そもそも別の代理店で“ない”と言ったのは何なのか。
 話しているうちに、これはどう考えてもおかしい、と改めて話がまとまり、きょう、機種変更に伴う契約の変更をすべて解除してもらい、元に戻そう、という話になった。いちおう、母よりはデジタル絡みに強いし、いざとなったら理詰めでねじ伏せる(あんましいいことではないが)私が、ひとまず交渉をしていくことにした。
 色々と契約内容を確認したり、最初の代理店でのアナウンスはどういう意味だったのか、事情を探る必要もありそうなので、受付を始める時間に合わせ、auのカスタマーサポート、はじめに訪れた代理店、そして機種変更をした代理店、と順番に電話で連絡を取っていった。

 端的に結論を記します。
 どうやら、auの内部でも、母が契約していた故障紛失サポートの存在を知らず、すぐに確認出来ない人が多い。
 この故障紛失サポート、auがiPhoneで契約したユーザーのために、Apple Careのサービスと併せて受けられる“「故障紛失サポート with Apple Care Services”があるのですが、こちらは4年で満了となるため、その後も同じiPhoneの端末を使い続けたいユーザーに向けて用意されたものらしい。母にも、ちょうど保証期間が満了となった昨年に連絡があって、ネット経由でこの継続サポートに、きちんと契約していたのです。
 ところが、そういう特殊な内容であり、代理店を介さずに契約出来る――というか、たぶん代理店が不要な内容であるため、代理店の従業員は存在を把握しておらず、契約内容から確認出来ないひとが多いらしい。事実、auのカスタマーサポートではすぐに故障紛失サポートの契約が確認出来たのに、事情を確認するために連絡した、最初の代理店ではやっぱり“契約してない”と言い張る。機種交換の対応をした従業員も、カスタマーサポートも契約を確認しているのだから、ちゃんと調べろ、と言い渡し、調べ直させること1時間近く、ようやく契約が確認出来たときの先方の声は明らかに一段階暗くなっていました。
 機種交換のキャンセルは、機種交換を行った代理店でしか実施出来ない、ということなので、一連の連絡を済ませたあとでよーやく機種交換をした代理店にも連絡を取ったのですが、こちらもやっぱり、故障紛失サポートの契約がすぐに解らない。相変わらず、予約しないと手続きが出来ない、と言い張る先方を、そもそもauとしての不手際がこんな事態を招いたのだから早急に対応しなさい、と言い、どうにか午後の早いうちに機種交換キャンセルの手続きを済ませたのでした。
 ……と、軽く書いたけど、実際には他にも色々とトラブルがあって、片づいたのは17時過ぎ。母は買い出しにも行けなかったし、私は私で、元のiPhone SEにすぐ戻せなかったアプリを復旧しなきゃいけず、むっちゃくちゃ予定が狂ってしまったのですが。
 結果、透析を始める直前まで、何だかんだと煩わされ、実質1日潰されてしまいました。

 最初の代理店で、故障紛失サポートの存在に気づいていれば、たぶんもうとっくに端末の交換は済んでいた。機種交換のさなかでも、あえて故障紛失サポートの契約をしていたユーザーがこんなに早く機種交換を決断するのはおかしい、と気づいて指摘していれば、そこで仕切り直すことが出来た。
 サービスの内容が多岐にわたって、従業員ですら把握していないものがたくさんあるのも事実だと思う。しかし、それにしたって、ちゃんと確認してから対処して欲しい。そして元を正せば、従業員でもすぐに確認出来ないようなシステムにしてしまったauが悪い。
 いい加減愛想を尽かしてしまってもいいくらいの出来事なんですが、なにせけっこう長いこと利用してきたキャリアなのでそれなりに愛着もあるし、他の契約との兼ね合いもあるので、変更すると面倒が多い。何より、主要3キャリアすべて通ってますが、どこもこうしたユーザーサポートの品質は似たり寄ったり、というのを痛感している。だったら、慣れたキャリアで継続するほうがまだまし。

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