5月18日に、2024年1月リリースの『心霊闇動画85』を鑑賞。冬の休日に公園で遊んでいた家族が味わった恐怖《芝生を走る》、里帰りした投稿者が想い出のある神社を訪ねた際の映像に異様なものが映り込む《懐かしの神社》、女性ふたり旅で泊まった部屋で起きた怪異とその顛末《マサ子さん》など、全7篇を収録。
あ、1巻飛ばされた……順番に来るように指定せず、ただ順番にリストに並べてあるだけなので、たまにこういうことがある。まあ、基本的にこのシリーズは、巻を跨いだ連続ものはほぼ収録されないので、問題はないんですが。実際、前巻から繋がっていそうなエピソードはないので、何も問題なかった。
クオリティのほうも概ねいつも通りの、低レベル安定。投稿者とのやり取りで、怪奇映像を撮った影響か、或いはそれ自体が原因なのか、不可解な出来事があった、として恐怖を膨らませようとしてるんですが、体験を切り離すと、どの映像も割とチープな作り物にしか見えない。特に《芝生を走る》なんか、この映像とその話はたぶん関係ないだろ、という代物なので、興味を惹かれないのです。《懐かしの神社》と《マサ子さん》は、まあ因果関係のありそうなエピソードにはなってますが、どうしても肝心の映像のつまらなさが気になる。
怪奇映像がいまいち変化に乏しくてつまらない、というのはもちろん、全般に映り方が不自然、というのも気になるのです……怪奇映像なんだから不自然で当然だろ、と思われるかも知れませんが、撮影しているのは機会ですから、それが光学的な現象であれば、他の部分と質的に近い映り方をしているはずだし、機械にエラーを引き起こしているのであれば、エラーであればこそのパターンがある。この作品の怪異はあまりにも、肝心の異質なものがとってつけたようで、受け入れがたいのです。
今回、久々に《質問コーナー》が巻末に収録されてますが……聞くに堪えなかった。何だよ“心霊学”って。確立されても以内理論で説明したフリをするのはやめようよ。て言うか、そんな説明をする暇があるなら、もうちょっと収録作を厳選して、ほんとに。
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