レンタルDVD鑑賞日記その673。

　宣言通り、またしてもTELASAにて怪奇動画を借りました。昨年12月リリースの『心霊闇動画38』です。ベランダに落ちていた石の怪現象を撮影して、更に異様なものを捉えてしまう“浮かび上がる石”、プレゼン中の女性が奇妙な気配を感じた直後にあり得ないことが起きる“夜のオフィス”、ジムの下見を記録するだけだった映像が撮影者とその周辺に怪異をもたらす前後篇“ボクシングジムの怨霊”ほか全７篇を収録。
　今回の目玉は、このシリーズでは珍しい前後篇のエピソード“ボクシングジムの怨霊”でしょう。怪奇映像撮影後の経緯と、その後の取材で相次ぐトラブルによりなかなか掘り下げていくことが出来ず、そうこうしているうちに現象と絡む人物が現れる。ストレートに進めば凡庸な印象をもたらすところですが、このつっかえつっかえ進んでいく感じが、ただ事ではない雰囲気を醸します。語り口、演出という点からはなかなか優秀……肝心の映像が怖さというより“ドッキリ”系なのがちと残念ですが。
　他は全般に安定してます。奇妙な現象、というよりも怪しい存在の映り込みばかりで幅が狭まりがちなところに、導入が風変わりな“浮かび上がる石”や、映り込み以外にも驚くような異変のある“夜のオフィス”みたいなヒネリがあるのは好感が持てます。