元の木阿弥。[レンタルDVD鑑賞日記その791]

 1月26日に、2022年7月リリースの『心霊闇動画67』を鑑賞。連作のラストとなる《霊のうごめく家④》、以前にも投稿した人物から寄せられた《突然死》、謎の体調不良に襲われた男性がその理由を知るきっかけとなった《別れた妻》など、全6篇を収録。
 ……あれ、63までの演出担当・大門孝雄が戻ってきちゃった。
 もしかしたら何らかの事情があって、現場を離れていたか、或いは間を置いて最後の担当分をリリースすることになったのか。現時点で私には解りませんが……いずれにしても、演出が変わったことで感じた可能性がまた消えてしまった。
 前3巻の演出でもその傾向はありましたが、この大門という演出の方は投稿映像が全般に安易な映り込みばかり、という嫌いがある。シチュエーション自体はばらけていますが、画面の中にいる人物が怪異に気づいていないパターンばかり、そして映像と、関係者が語るエピソードにさほどリンクが感じられないのも同様。なので、話のあとで肝心の映像を観ても、ほとんどピンと来ないのです。唯一、巻末の《別れた妻》は内容とリンクしてますが、加工っぽさがあからさまな、工夫の少ない映像ゆえに、白けた印象の方が強い。
 いちばんひどいのは、4巻にわたって採り上げられた《霊のうごめく家④》です。引っ張りまくった割には、あまりにも終わり方がぼんやりしている。新たな展開を期待して分割した、というなら、もっと熱意をもって取材する、とかドキュメンタリー部分での工夫が必要だった。
 果たしてこれが1回限りの復帰なのか、前作までの交代がイレギュラーだったのか、どっちなのやら。もし後者なら、けっきょくまたぞろ期待の出来ないシリーズに戻りそうです……何度も言うけど、リリースが早いのも売りではあるが、もうちょっとクオリティは上げた方がいいよ。

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