みんななんで自分で投稿しないんだろう?[レンタルDVD鑑賞日記その855]

心霊闇動画87(Amazon.co.jp商品ページにリンク)

 5月27日に、2024年3月リリースの『心霊闇動画87』を鑑賞。公園で遊ぶ子供にせがまれベンチにいる雲を動画に収めようとした際に思惑と違うものが映ってしまう《蜘蛛を撮って》、出張中の男性が同僚とともに食事中、奇妙なものを撮影してしまう《旅館の食事》、久々に実家に帰り整理を手伝う男性の姿を妹が撮影していた際、不気味なものを捉えてしまう《6年振りの実家》など、全6篇を収録。
 今回も相変わらず低レベル安定の趣です。怪奇映像だけ抜き出せばシンプルで解り易い、けれどあまりにもパターン化していて並べると退屈。いちおうインタビューによって背景を掘り下げ、不気味さ、怖さを膨らませようとしてますが、掘り下げが半端だし、話の内容をうまく怪奇映像に結びつけられていないので、収まりが悪い。
 その弱さがいちばん露呈しているのが《蜘蛛を撮って》です。有り体だけど映像としては不気味、なのにいまひとつ繋がりの判然としないエピソードのせいで、観終わって、どういう話だったかあまりはっきりと覚えていない。せっかく膨らませても効果を上げなかった、典型的な悪い例だと思う。
 そういう意味では、巻末の《6年振りの実家》は首尾が一貫しているのでまだまし……なのですが、これも最近の巻によくある、なんでか1年以上寝かせたような含みがあって、どうも釈然としません。確かに、後日に投稿者から報告された新たな情報があるお陰でやっと点が線になっているんですが、そもそもなんでこれを1年間も寝かせたのか。その間にスタッフが調査していた、などの事情もなさそうだし(そもそもこの人達インタビュー以外してねえし)、投稿者に意識的に掘り下げて欲しい、と頼んだような痕跡もない。最近のこのシリーズの手法からすると、らしい作りにはなっているけれど、でも納得できるかどうかはまた別の話。
 出来の善し悪しはともかく、不気味な映像をかる~く観たい、というのなら、まあまあ楽しめる出来かも知れませんが、そう考えるなら、リリースの間隔を広げて、もっと細かいネタをたくさん収録した方が満足度は高い。生半可にドキュメンタリーとして膨らませようとしているのが、このシリーズの安っぽさに拍車をかけているのかも知れません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました