10月2日に、2025年8月リリースの『呪われた心霊動画XXX ZERO 05』を鑑賞。ZERO最初の巻に登場した、怪異の連続する公園に関する取材の続き《M公園周辺 中間報告》、旅行のお金ほしさに引き受けた奇妙なアルバイトに関する異様な一部始終《タイパ》、孤独な女性が、中退した高校のクラスメイトに呪いの動画を送りつけたことから始まる怪異の顛末《クラス全員》など、全5篇を収録。
前巻が、平均値の高いこのシリーズとしてはやや微妙な出来映えだったため、心配していましたが、今回はかなりいい。このシリーズはこうでなくちゃ、と嬉しくなるような強烈なエピソードばかり。
強烈なのは、内容が連携していく《タイパ》と《メイキング・オブ・デス 死の製作過程》、そして巻末に収められた《クラス全員》です。どちらも最終的には、投稿者本人が気づかなかった異常が発覚して、映像以上にその展開、顛末が恐ろしい。方向性は異なれど、どちらも投稿者が憐れになってくる。
怪異の起きた映像それ単体なら、不気味だけど怖いというところまではいかないのです。特に《口紅》なんか、本人は怯えているけど、動画最後の映り込みは奇妙でちょっと笑ってしまう。《タイパ》と《メイキング・オブ~》双方が繋がっていく動画など、加工以外の何ものでもない。でも、だからこそ、怪奇ドキュメンタリーとしての本領が発揮されたエピソードと言えるでしょう。
毎巻、強烈なことが起きすぎて、さすがにフェイクだろ、と誰しも思うけれど、このクオリティと迫力の前にはどうでもよくなってくる。こーいうのがいちばん好きです。
映像に残らない事実こそが、怖い。[レンタルDVD鑑賞日記その913]

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