10月8日に、2024年9月リリースの『心霊闇動画92』を鑑賞。観光地の戦国武将の屋敷があったという場所で撮影された異変《屋敷跡》、そこで飲み物を買うだけで怪異が起こる、と言われる自動販売機を撮影に赴いたカップルが遭遇する恐怖《廃車の家》、憧れの生活を始めるために購入した家で撮られた奇妙な存在と、その家にまつわるエピソードを綴る《田舎で買った家》など、全6篇を収録。
なにせペースの早さだけが唯一の取り柄、みたいなシリーズなので、もともとクオリティには期待してませんが、それにしても今回はだいぶ厳しい。
最初は、処方薬の詰め替えをする傍ら、PC画面で見ていたのですが、映っている、と言われるモノが概ね解らない。特に《居酒屋にて》は、本篇中のリプレイでも解らず、全体を3回くらい見返さないと解りませんでした――というか、未だにアレがそうなのか、確信すら持てない。
ただし、そこまで解りにくいからこそ、これだけはもしかして本物の投稿映像なんじゃないか、と思ったりもする。実際問題、往年のいわゆる心霊写真もそうですが、どこに変なものが映っているのか、すぐには解らないものがほとんどですし、勘違いか、シミュラクラ現象でないか、というのがほとんどです。本物の投稿映像は、このくらいの見え方で送られてきててもおかしくない。そういう意味では、この巻でいちばんリアルかも知れません。
他はおおむね、あからさまに作り物っぽい……それならそれで、面白く見せてくれるならまだしも、本当にただの人影なんじゃないか、以上でもない映像をふたつも収録したり、インタビュー尽きでも関連性の薄そうなエピソードがだらだら続いたり、と視聴者を惹きつける工夫も努力も甘い。もうちょっと整理した上で、現地取材なども交えて、様々な出来事や場所と、肝心の怪奇映像との関連性を感じさせるよう掘り下げて欲しい。これじゃとりとめがなさ過ぎる。
ほんの一時期、ずっと携わっている演出が外れ、インタビューや報告の場面で顔を見せる演出補・尾崎が演出をした巻がありましたが、その頃の方がよっぽど工夫していたし、視聴者の関心を惹く努力も窺えました。
ここまで見づらいもんかね。[レンタルDVD鑑賞日記その915]

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