おんなじ人が繰り返し出てません?[レンタルDVD鑑賞日記その921]

心霊闇動画93(Amazon.co.jp商品ページにリンク)

 11月10日に、2020年3月リリースの『心霊闇動画93』を鑑賞。動物園でモルモットと戯れる子供を撮していたとき、不気味なものが紛れ込む《ふれあい》、投稿者の祖父母が暮らしていた家で撮影された映像と不気味な背景《妖刀の家》、投稿者の弟が恋人との旅で利用した宿で怪異に見舞われる《ペンション》など、全6篇を収録。
 感想を書くタイミングがなかったせいで、借りたあと何度も観返すことになったのですが、何度観ても、おんなじ方が何度も怪異として出演してる気がします。
 リアルであればもちろん、作り物であったとしても、怪異の役は入れ換えるとか、もっと表現を変えて同一に感じさせないのが普通だと思うんですが、首から上が現れる怪異がほとんど長髪で暗い表情をした女性なものだから、みんなおんなじ人に見える。ハイペースでリリース出来るくらい素材がたくさんあるんだから、もうちょっと怪異の傾向とか見た目を分けたらどうだろう。
 今回は冒頭の1篇以外、すべてでインタビューのパートがあって、背景について語っていますから、多少見応えはあるのですが、このシリーズの常で、無駄が多く、なおかつ語る背景と映像との関連性が実感しにくく、ドキュメンタリーとしてのリアリティ、説得力を表現出来てない。そもそも、インタビューの多くで、怪異映像そのものを観れば解る映像の内容、展開をいちいち説明しているのが不可解。何故この映像とその出来事が結びつくのか、本当に結びつくか検証して、初めて呼応して違和感や恐怖が生まれるのですが、こういう表現では胡散臭さしか感じられない。
 ここで触れたのはこのシリーズでず~っと引きずっている弱さなんですが、それを解消する努力を捨てることで、量産を可能にしているのでしょう。まだ続いているんだから、いちおうは成功しているのでしょうけれど、あくまで数が多いだけで、『ほん呪』のような、ちょっと信用してしまいそうな風格も、『Not Found』のような続けて観たくなる個性も確立出来ていない。よく続けられるよなー、というのが率直な感想。それなりに収益を上げる工夫とかあるのかなあ、とか、映像としての面白さ以外に興味を惹かれてしまうのであった。

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