松江怪喜宴、の前に松江城周辺ぶらぶら。

 楽しみにしていたドラマも、バナナマンのラジオ番組もしっかり聴いたあと、一夜明けて。
 ちゃんと普通に生活してしまったからか、けっこうしっかり眠ってしまって、気づけば7時40の。いや、普段通りではあるのですが、朝食バイキングは45分からである……大慌てで支度をして、10分遅れくらいで何とかホテル内の宴会場へ。本来は普通のレストランを使ってますが、工事の都合で今はこっちらしい。心なしか、メニューもやや少なめなので、思うほどしっかり“日本の朝ごはん”にならなかった。
 食事のあと、部屋で支度をして、本日の観光始まり……とは言え、夕方に用事か決まっていると、例えば一畑電車で出雲大社まで行ってお詣り、なんてやっていると、他に何も出来ない。少なくとも、小泉八雲記念館だけは行きたい、そして併せて前々からの心残りをその近くで解消する、と決めている以上、松江城周辺で完結させるしかない。

当日の松江城。わりとよく撮れてません?
当日の松江城。わりとよく撮れてません?

 ――となれば、松江天守閣に上がるのが礼儀である。もはや勝手は知っているので、ひたすら階段を上り、天守へ……このところ運動に手が回らないので、思ったより疲れました。快晴で、移動中も、天守からの景色も澄んでいたのが幸いです。
 ここまででまあまあ体力を消耗したので、ペースを落としつつ、坂道を下り塩見縄手方面へ。途中、ホーランエンヤの起点であり、小泉八雲が祀られた狐の像を愛でたという城山稲荷神社にちょっとお詣りしてきました。朝が早いせいか、観光客が来る場所でもないのか、私のあとに女性が来たくらいですが、あのひとは私をどう思ったのでしょう、狐の柄のTシャツ着てる奴が狐をお詣りしてるのを。

松江城山稲荷神社の狐の像。小泉八雲は特にこの像がお気に召していたそうな。
松江城山稲荷神社の狐の像。小泉八雲は特にこの像がお気に召していたそうな。

 通りに出て、少し歩けばいよいよ小泉八雲記念館です。もう何回も訪れてますが、お目当ては基本、特別展示の方です。今回は、八雲の妻であり、『怪談』の誕生に大きく貢献した小泉セツをテーマにしている。来年秋期の朝ドラのモデルに採り上げられた、という報が出たのに合わせたようなタイミングですが、そもそも本当にセツの存在抜きに作家・小泉八雲は完成しなかったのですから、前々から準備していたのと偶然タイミングが合った、というのは本当でしょう。
 常設展示は何度も見ているので、今回は企画展に集中。スペースは少ないですが、ちゃんと実は詰まってます。セツが八雲と出会うまでの波瀾万丈な生い立ち、八雲夫人としての貢献ぶり。13年共に生き、八雲の死後も、八雲と縁のある人びとに支えられながら功績を留めることに尽力した姿。その一端が、多彩な資料から窺い知ることが出来ます。私はここの展示は必ず図録を買ってますが、なかなかな厚さになってます。
 入館料は、障害者手帳持ちゆえ免除してもらいましたが、図録はもちろん、まだ書店には卸していない、小泉節子『思ひ出の記』最新復刻版、あと『kwaidan』初刊本の装丁をモチーフにしたノートも購入……予定より使っちゃったけど、よし。
 隣接する小泉八雲旧居でちょこっとまったりしたあと、同じ通り沿いにある、営業開始したばっかりの八雲庵へ。ここには前も来たことはあるのですが、当時はまだ「蕎麦よりうどんのほうが好きなんだなあ」というエセ裸の大将みたいな思考でうどんを注文してしまったので、一番人気という鴨なんそばをまだ食べたことがないので、これにどうしても挑みたかった。噂通り、関東の人間には甘めの出汁ですが、しかし味わいが深くとても旨い。一番人気なのも納得。危うくしるまで全部飲み干すところでした。

八雲庵の鴨なんそば。
八雲庵の鴨なんそば。

 これで午前中に考えていた観光は済んだので、お土産を買うために島根県観光物産館へ。ただし、大手前の店舗は長期改装中で、東に少し歩いたところに臨時店舗があり、そこまで移動。面積が狭いので、ふたつのプレハブに跨がってたり、、それでも品揃えが若干物足りなかったりしましたが、とりあえず考えていたお土産はあらかた押さえた。ついでに、そこまでの道中に、酒林堂八雲に毎回のように出店しているおつまみ研究所の店舗もあったので、酒林堂で遭遇するたび買っている瓶入りの柿の種も購入。来週いっぱいは間食には困らぬ。
 さすがに荷物が多くなってきたので、いったん宿に戻り、トートバッグの中身を下ろす。だいぶ汗ばんできたので、思い切って、宿の中にある大浴場に浸かることに。真っ昼間の昼食時だったこともあってか他にお客の姿はなく、この上なく伸び伸びと堪能。
 部屋で休憩したら、残り数時間を潰す行き先を考える……つもりでしたが、どっっっっと疲れが湧いてきたので、部屋着に着替え仮眠。何せ既に松江城を登り切り、敷地を縦切りに移動して、外周を半分巡る、という、地元の観光用バスのルート半分を歩いて移動するような真似をしてきたので、そりゃあ疲れるに決まってる。念のために目覚ましを仕掛けておいたので事なきを得ましたが、それを忘れてたら寝過ごしてたかも知れない。
 しかし、とりあえずスッキリしたので、とりあえずふたたび松江城方面へ。現在、この周囲は夜間に水燈路と称し、お濠の周囲の通りや松江城内に灯籠を置いて彩るイベントを実施していて、その準備をしていたのかと思いきや、各種お茶の販売をするイベントをやっていた。どーしようかな、と思っているうちに、静岡の方の勧誘にあって、ひとつ買ってしまいました……まあ、このくらいなら。
 その後、大手前から興雲閣へ向かうルートを確認がてら上がっていく。天守に向かうルート中の神社横にあるので、実はけっこう解りやすかった。しばらくその辺をうろついて、どこで時間を潰すか思案した結果、残り30分ほどで開場となるので、興雲閣の1階にある亀田山喫茶室で、アイスコーヒーを飲みながら、もういっかい休憩と時間潰し……どうでもいいが、隣のカップルが心理テストをやっていて、微妙な気分になってしまった。話題がないときのテンプレートでは……?

興雲閣1階にある亀田山喫茶室でいただいたアイスコーヒー。糖分補給も兼ねてるのでミルクガムシロは必須。
興雲閣1階にある亀田山喫茶室でいただいたアイスコーヒー。糖分補給も兼ねてるのでミルクガムシロは必須。

 ともあれ、息抜きと休息を取ったあと、今回の松江旅行のメインイベントです。分量的にここより少なくなる可能性は大きいですが、いちおうここで項目を区切ります。ていうか、イベント後に昼間のルートをちょっとだけ短縮した程度の距離をまた歩いているので、まあまあ疲れ果てているうえ、明日は朝早くに発つことになるので、いつもより早くに眠りたい。イベントのことをまとめる余裕はなさそうなので、明日、ゆっくり手をつけます。

その気になれば江戸時代っぽい写真が撮れてしまう街、松江。
その気になれば江戸時代っぽい写真が撮れてしまう街、松江。

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