観鈴をなめてました。

　週末恒例の映画鑑賞、本日は『ＡＩＲ［劇場版］』の初日。こいつぁさすがに観ないわけには行かないだろー、とえらい朝早い初回に合わせて午前八時頃に池袋入り。

　……シネマサンシャインの前が出来損ないのコミケのような有様にっ！

　前方まで進んで様子を見てみると、上映されるスクリーンのある上階へと繋がる階段からびっちりと人が詰まっている。窓口付近にいる従業員が拡声器を使って、「八時二十分の回は座席・立ち見ともに埋まりました。現在午前十時二十分の回の整理券から配布しております」云々と呼びかけている。あーやっぱりほとぼりが冷めた頃合いに来るべきだったか、と早々に諦めて別の映画を観ることに。

　私も舐めてましたが、恐らく劇場側も作品の性格を理解していなかったのではないでしょうか。この作品を観たがる層は初日駆け込むようなタイプが多いはずなのですから、初日・２日目ぐらいまでに限り事前の整理券配布を行うなり、列の規制を行うなり、それを見込んで対応策を用意するべきだったように思います。あの行列、あからさまに周辺の空気から浮いてました。もっと言えば、列の先頭を確認できたわけではないので確信はないのですけど、よりによってシネマサンシャインのなかでもいちばん収容人数の少ないスクリーンを使っていたのがいちばんの失敗だったように思われるんですが……最大で426人収容出来るスクリーンもあったんですから、そっちを使っていればあそこまでえらい騒ぎになるはずはなかったでしょうに。なんか、来週の金曜日ぐらいから大きいスクリーンに移して、でもいちばん観たがっていた層はもうとっくに鑑賞済で手遅れ、なんて展開になりそうな予感が。

　それはともかく、朝早い池袋をぶらぶらと徘徊しつつ、代わりに何を観るか思案する。前売り券を確保しているなかで現在かかっているのは二本、しかしいずれも電車で再移動する必要がある。今日は映画もさることながら、池袋西武の屋上で釜揚げうどんを食べるというのも目的に入っていたため、大いに逡巡した結果、池袋でかかっている本日初日の作品を通常料金で鑑賞することに。

　作品は、昨年あたまに上映されてヒットとなったホラーの続編『着信アリ２』(東宝・配給)。……んー。折角定価を払ったんだから、という頭があるのを大幅に取り払ってもいまいちな出来。ホラーを侮っているわけではないようだし、ミムラや吉沢悠の醸しだす程良い絆みたいなものには好感を抱いたのですが、でも無理に褒めるのも限度があるのであって。詳しくは後日、この辺に。

　日本映画の話題作の初日だったからか、明らかに映画館に慣れていない少年少女が三人組・四人組ぐらいの編成で訪れているのがちらほらと見える。観に来てくれるのは映画好きとして有り難い、はずなんですが、生徒手帳を持参せずに学割で購入しようとして窓口のお姉さんに断られ劇場に上がるエレベータのなかで「生徒手帳ってキモいよね」とか言い合ったり、そうでなくても静寂が肝要なホラー映画を観ながらいちいち私語を交わしたりするのにはただただ閉口。お友達同士の商売じゃないんだから身許が証明出来なきゃ割引を断るのは当然でしょって。おうちでビデオ鑑賞会してる訳じゃないんだから他の客にも気を遣えいっ。

　観賞後、ジュンク堂で１冊だけ買い物をしたあと、予定通り池袋西武の屋上で釜揚げうどんを食してから帰宅。なんとなく中途半端な手応えの外出でした。

　……さて、溜まった感想を書かないと。昨晩も本を一冊読み終えてるんだよー……