本日の見出し

　本日の曲は、パット・メセニーの代表作です。約15年前にデイヴ・ホランド(b)とロイ・ヘインズ(ds)とのトリオで発表した同題アルバムが初出ですが、この初出時点からスタンダードの趣を備えていて、のちにロイ・ヘインズが自身のリーダー・アルバムで図太いカヴァーを披露、メセニー自身も最近のトリオによる『Trio→Live』にて複数のギターを駆使して再演しています。

　ここで採りあげているのは1998年にゲイリー・バートン(vib)を中心にメセニー(g)、チック・コリア(pf)、デイヴ・ホランド(b)、ロイ・ヘインズ(ds)というジャズの世界では超一級のミュージシャンが集結、新作も織り交ぜつつストレートなジャズを端正に演じたアルバム『Like Minds』に収録された演奏です。アドリブに走りすぎず、主旋律とお互いのスタイルを尊重しながら紡ぎ上げていくさまが美しい。他の曲も非常に聴き応えがあってなおかつ心地よい演奏ですが、やっぱりこの曲がいちばん好き。