『BLOOD+』第十話 あなたに会いたい

 学園の行事として、ハノイへの旅行に参加することになった小夜。しかしその直前、彼女の机のうえにファントムからの愛の告白を示す青い薔薇が飾られるという出来事が。そして訪れた戦争博物館で、小夜は消えていた記憶の一端を垣間見る……

 先週くらいまでは間延びしていた印象が否めませんでしたが、今週はよく実が詰まっていました。組織の複雑な人間関係の向こうにある計画も透き見えたところで、とうとう小夜の背景が浮かび上がってくる。出来事の配置も巧く、ドラマ性も高い。本当に安心して観ていられます。

 しかし危惧した通り、前回ラストの出来事についてのフォローは今週はなし。ミンの出番も少なくて残念……ちゃんと押さえるところは押さえてたけど。戦いとも陰謀とも無縁で、それに気づかない言動を続けてくれるキャラクターがちゃんと居ると、話の緩急がつく。現時点でミンは、この作品で唯一そういう役割を担っており、けっこう重要なのです――翻って、そういうキャラがあとあといきなり肝心なところに関わるというかたちでサプライズにされたりしちゃうんですけど。はらはら。っていうか、次回予告が既にいささか不穏なんですけど。そういうことを言う人がいちばん危ないんだぞ解ってるのかおい。

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