アカデミー賞が発表される前にー!

 と書けばだいたい観に行った作品の内容もお解りでしょうが、とりあえずざっと成り行きを。

 本日公開でかなりの注目作なので、早めに行かないと初回の席を押さえられないかも、と考えて早めに電車に乗って渋谷へ。昨年11月に『ミリオンズ』を観て以来のシネマライズ周辺は、パルコのほうはやたらと人が集っているものの、肝心のチケットカウンターは開いているけれど並ぶ人の姿はなし。これは余裕か、と思って購入しようとしたら、途端に周囲にいた人の一部が集まってきて列が出来た。現れた係員は「初回は前列と両端の席が残っております」と説明し始める。つまり、いちど列が捌けたあと、様子をみていた人がいたということらしい。前のほうに座るのが習慣のわたしには問題なし。

 開場まで時間が余ったので、ブックファーストに寄ってみる。あちこちを眺め、色々と考えたあげく、1冊だけ購入して劇場に戻りました。開場まで10分ぐらいあったのですが、既に出来始めた入場待ちの列に配慮したのか、すぐに場内へ。さすがの注目作、気づけば見事に満員になってしまいました。

 鑑賞したのは、同性愛を扱いながら品性のある描写が賞賛され多くの映画賞を獲得、日本時間の6日朝に発表が行われる今年度アカデミー賞にて最多8部門にノミネートされた話題作ブロークバック・マウンテン』(WISEPOLICY・配給)。何とか授賞式前に観られました。――まあ、あの高評価を観ればその出来に不安などあろうはずもないのですが、本当に大傑作でした。原作は悩んだ挙句の訳文のせいもあって、どうしても露悪的になってしまった嫌いがありますが、映画ではその深刻さを留めながら決して下世話にならぬよう、愛情で結ばれる男達の心の軌跡を丁寧に描いている。周囲の人々の思いも絡んで辿り着く結末は、ひたすら胸に響きます。特に最後の別れの場面以降は、舞台を移すごとに感動が新たに押し寄せてくる。アカデミー最有力、という讃辞も頷けます。詳しい感想は後日、このへんに

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