- 藤野もやむ『はこぶね白書(1)』 [bk1/amazon]
- 浅野りん『パンゲア・エゼル(2)』(1と2、BLADE COMICS/Mag GARDEN) [bk1/amazon]
- 北条司『Angel Heart(18)』(BUNCH COMICS/新潮社) [bk1/amazon]
- 扇愛奈『ニッポンの150cm』(Victor Entertainment/CD) [amazon]
- monkeymajik『Around The World』(avex/CD Maxi) [amazon]
1は新シリーズ。勉学に疎く行き場を失っていた女の子が辛うじて進めた高校が、人に化ける能力を備えた動物たちが人間社会に出る勉強をするための場所だった、という話。前作ほど沈鬱ではありませんが、自分が人間であると知られてはいけないという条件付けや、ネガティヴな空気がそこはかとなく漂うあたりは相変わらず。2は著者の遅れてきたファンゆえ、旧シリーズの内容をよく知らないので未だ全容が把握できません。どういう話なんだろう、と思いつつもでも読む。3はミキの学校問題解決編と、また過ぎる香の記憶編を収録。そういえばアニメ版のほうは、投げ込みチラシに記載されたDVD-BOXの発売巻数から類推するに、夏ぐらいまでやりそうな気配です。……や、いいけど。
4は個性的かつパワフルな歌声で注目されている扇愛奈初のフル・アルバム。既発売のミニ・アルバムから『スタンプラリー』、映画主題歌ともなったシングル『輪廻』などを含む計13曲を収録してます。直前に発売された『レトルト』がいまいち琴線に触れなかったので、もしかしたら曲数が増えると危険度が増すのでは、と恐れつつ購入したのですが……とんでもなかった。嗜好によって評価は違うでしょうが、基本的にはほとんどハズレのない出来。
ややメロディの流れにもう少し慎重になった方が、という箇所もありますが、正統的なロック・アレンジにパワフルでありながら巧みに緩急を織り交ぜるヴォーカルのバランスが実に良い。『輪廻』や『マッサージ』『未設定ジャーニー』のような背景を想像で組み立てていったような楽曲の出来もさることながら、その時々の生々しい感情を盛り込んだと思しい『17才』『100万kmのワナ』あたりの力強さと爽快感が魅力的です。とりわけ、初めてちゃんと歌詞に耳を傾けられた『スタンプラリー』は本人の歌唱スタイルを彷彿とさせる「汗くさくて男っぽい女」の空振り気味な恋心を歌っているのですが、男っぽさがぐるりと廻っていっそ愛らしく聴こえます。シングル盤を聴いたときはピンと来なかった『レトルト』も、ストリングスに重きを置いたアルバム・ヴァージョンは、内容的に不足しかねなかった潤いをアルバムに齎していて聴き心地がぐんと良くなっている。やっぱしこの娘、注目株です。今後もなるべく追いかけましょう。
5は上で解説済なので省略。
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