諍いの挙句に松丸の部屋を飛び出し事務所に泊まるようになった赤。だが、スナック“葉”のキャンペーンで温泉地に同行することになってしまう。マネージャーや同僚を挟んで微妙な空気になるふたり、が、混浴温泉で企図せず鉢合わせてしまって……
色を失った生活を文字通りモノトーンの映像で表現してみたり、と相変わらず作画や演出に織りこまれるあたりの野心には好感が持てます。
……が、やっぱり弱点は“赤”なんだよなあ。役者の力不足は前々から指摘していることですが、今回は絵のほうもどーかと思いました。涙をやたら輝かせるのはさすがに行きすぎです。あれではコメディだ。ほかの部分では作画の乱れも少なく好印象だったのに、あのやりすぎ感ひとつでかなり台無しになってます。
ここまで見続けた印象では、実際にはけっこうバランスの取れたシリーズだと思うのですが……エピソードごとに作画の方向性がかなり異なっていることや、しばしば演出に行きすぎて浮いてしまう箇所があるなど、いま一歩暖めきっていないように感じられるのが勿体ない。そしてとことん、問題は赤役の声優。彼女も普通の役ならそんなに悪い印象は持たなかったのでしょうが、この設定はやはり荷が重すぎる。
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