『てるてるあした』#3

 相変わらず仕事が見つからず、久代(草笛光子)にこき使われながら文句を言われ続ける照代(黒川智花)。そんな彼女に、笹の館に入り浸っている夏江(大森暁美)が仕事代わりとして、ある人物の素行調査を依頼する。手渡された写真に映っていたのは、ことあるごとに照代にちょっかいをかけてきた女子高生(高部あい)だった。同じころ、サヤ(木村多江)は新しい友人エリカ(さくら)の頼みで、彼女の勤めるスナックを一時的に手伝うことになるが……

 これは非常にいい話でした。原作にはないエピソード……のはずですが(既に記憶が曖昧だよ!)、原作の雰囲気を温存しながら照代とサヤふたりのエピソードを絶妙に絡めて、照代に生きるための道を示していく手管が実に見事。これまで顔だけ出していた女子高生=山田偉子もうまい具合に物語に関わっていって、ようやく照代の友人として本格的に加わっていく。やけに不思議なことばかりが起こる町・佐々良という世界観を駆使して、リアルだけど心温まるファンタジーという物語の方向性をきっちり固めてきており、見ていて安心感があります。

 サヤの旦那は相変わらず陽太にしか取り憑けないのか、とか幽霊の動きが無節操すぎないか、という疑問はありますが、まあその程度は許容範囲内。次回も楽しみ〜。

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