『Dr.コトー診療所2006』第6話

 剛洋(富岡涼)が学校を辞めて島に戻りたい、とコトー(吉岡秀隆)に打ち明けた。事情を聞く間もなく話が有耶無耶になってしまうが、島にひとり残された剛洋の悩みは消えない。剛洋の親友だった邦夫(春山幹介)は、日頃から何かと剛洋と比較されることに苛立ち、剛洋の悩みを知ることなく彼に八つ当たりする。そんなとき、邦夫の身に異変が生じる……

 ドラマとして非常に面白い、んですが離島医療という主題がいまいち必要でなくなっているのが気になります――それは原作も一緒なんですが、原作よりもまだ“離島”という点に拘っているのでましか。

 そして、その意味では後半の成り行きは素晴らしい。こういう条件下だからこそ成り立つドラマ。スペシャル版から引きずっていたわだかまりにも決着をつける話であり、なんかようやく溜飲が降りました。

 この話主役は誰だ、という展開はこのあたりで一区切りでしょう。次回あたりからは原親子と共に島を離れていたもうひとつの問題である彩佳(柴咲コウ)を中心に呼び戻しつつ、改めて離島医療にピントを合わせていく……と願いたい。実のところもうこのまんま志木那島の人々の群像劇で通しちゃってもいい気はするんですが、このスタッフの能力ならたぶんもういちど本来の主題に戻してくれると信じて。

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