一連の怪事は、新式のコックリさんを標榜して学校中に流布した呪詛にあった。教師・松山への怨みを託し、繰り返された呪詛は霊同士の共食いを引き起こし、強烈な呪いとなって、あと僅かで松山の身の上に降りかかる。そうならないためには、呪詛を呪者に返さなければならない――つまり、すべての生徒に、返しの風を吹かせようと言うのだ……
第6シリーズ解決編。“呪い”には相応の覚悟が要る、ということを当たり前に説いた前半、ナルの解決策を止めようと麻衣が奔走する中盤、そしてきっちり決着させた終盤と、相変わらず端整な仕上がりでした。ただ犠牲を強いたのではやはり解決ではない。“異能”の使い途をちゃんと提示するこのシリーズは、改めて優れたオカルト・ミステリーです。
作画のほうは部分的に乱れはあれど、基本的には高レベルで安定していたので相変わらず安心していられました。いや寧ろ、今回はところどころ、麻衣の表情をやたらと丁寧に描いていて、感心させられることしばしば。坊さんに諭されて涙ぐむところとか、ナルの意外な態度に赤面してしまうあたりはほんとうに可愛く描けてました。
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