『苺ましまろ オリジナルビデオアニメーション』Vol.2 『いつも。』

 相変わらずやることの支離滅裂な美羽、それを難なくあしらう千佳、可愛い茉莉とアナをさんざ愛でる伸恵……いつも通りの面々。そのうちに、やることなすこと万事頼りない茉莉がどうにか出来ないか、という話題になる……

 前巻以上に筋がない。ひたすら5人のゆるーい日常を点綴していくことに徹しています。そのうえスケジュールによほど余裕があるのか、作画演出で遊びまくる。やたらと繊細な描線に細かな動きに配慮した動画構成、変わった音声をふんだんに盛り込んだ演出と、やっぱり原作の再現性という意味ではテレビアニメ版より勝ってます。

 ……しかし本当に感想の書きにくい話だ。原作を踏襲したゆる〜い雰囲気が好きだと存分に楽しめるのですが、もう徹底して筋というものがなく、出来事を羅列しているだけなので、お話を期待すると何も得られないという始末に。

 ただ、キャラクターの可愛さを堪能する、という点から鑑賞すれば間違いなくハイレベルです。何せ伸恵でさえ手抜きがない。テレビアニメ版の時からアイキャッチはなぜか伸恵の指定席でしたが、このOVA版におけるアイキャッチの質はただごとではない。中身がおっさんだということさえ忘れられれば存分に萌えられます。

 好きな人しか買わないことを念頭にした、素晴らしいまでの職人技。でもこれこそOVAだと思う。あと1巻で終わりかあ。もったいないなあ。

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