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DVD最終巻収録の新作エピソードです。『苺ましまろOVA』同様、これもちゃんと感想書くよ俺。
義理の姉たちから虐げられる孤高の高慢娘・ツンデレラ=貴子。いつか幸せな暮らしを、と夢見ていたら、使いっ走りの白雪姫=君枝がどこからともなく王子様=瑞穂を調達してきました。とりあえず恩を売ったものの、間もなく家庭教師=梶浦先生に連れ去られてしまうのでした。再会を夢見るツンデレラは、ある日お城で催された舞踏会に、魔女=紫苑の助けを借りて潜入しようとしますが……
たぶん本編でいちどはやっておきたかったのでしょう、ほぼ全篇デフォルメキャラでのみ進行するパロディものです。虐げられてるくせにやたらと態度のデカいツンデレラはともかく、ほとんど原型のまんまのまりやが素敵だ。他のキャラクターは、本編で提示されている特徴を誇張して見事に際立たせており、本編が好きなら楽しめることは請け合い。
それにしてもギャグの飛ばしっぷりが素晴らしい。デフォルメを主軸にした結果、ときどき通常形態に戻るとそれが翻ってネタになってしまう。特に紫苑魔女最初の魔法の成り行きは絶妙でした。お前、ただ脱がしたかっただけだろ。
終始飛ばしまくった挙句、最後にもちゃんと一捻りしたネタがあって、実に盛り沢山。よく漫画単行本のおまけとして描かれるようなネタの典型、と表現すればそれまでですが、全力でやってんですから文句はつけられません。
綺麗に纏めたあとの特典がこれかよ、と若干思わなくもありませんが、余計な顛末を付け足すことなく明後日に暴走したのも、それはそれで正解でしょう。あんまり動くデフォルメキャラが観られなかったのが心残りだった、という人なら間違いなく買い、そうでなくとも本編がお気に入りなら1回観ておいていいでしょう。ラスト2話とこれ1本で、充分価格のもとは取れると思えるくらいでした。
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