『帰ってきた時効警察』第七話 ごく普通の主婦がイノシシと間違われるには、それなりの理由があったのだ!

 今回、霧山が見つけた時効事件は、イノシシと間違われて撃ち殺されてしまった主婦にまつわる事件。直後に夫が自宅にて、猟銃自殺したと思しい状況で発見された。どういう順序でふたりが死んだのか、曖昧なまま時効を迎えてしまった。みんなが仲良し、名物と言えばイノシシ猟とママさんバレーぐらいしかないこの村で、いったい何が起きたのか……?

 世界観の作り方がなんとなく『TRICK』に似てますが、でも話運びの緩さでちゃんと『時効警察』らしさを保ってます。

 あらゆるものが大まかな村、という設定も素敵ですが、今回の眼目は熱血ママさんバレー女を演じた国生さゆりの爆発ぶりと、とうとう本編初登場の由紀さおりでしょう。一場面だけでしたが、見事な存在感。

 ただ、そうしてお遊び部分が優秀だったのに反比例して、謎解きの完成度は大幅ダウン。これ、たぶん時効管理云々以前に事故死として処理されて終わりでしょうし、霧山の推理ももはや推理とは呼べないレベルで、しかも犯人を特定できてもいない。相手が行動を自白したから成立しているように見えてますが、普通認めないと思います、あんな乱暴な話。

 脚本・監督共に初めて本編に関わった方のようですが、そのわりには時効警察のスタイルは飲み込めていたものの、謎解きの組み立てについては一から勉強してください、という感じでした。

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