学校内での激闘から日が明けて。勇子はどういうわけかきのう戦ったダイチたちを、メタバグの鉱脈という場所へと誘った。謀略の可能性を嗅ぎ取ったフミエは優子と、彼女たちと因縁深い生物部の部長・ハラケンを伴って尾行する。勇子が導いたのは、人が訪れないためにバグの違法地帯と化したバスの墓場であった……
……ダイチ、なんて悲しい子だ……。世の中その罠に嵌って道を踏み外す子供のいかに多いことか。
というアホなぼやきはさておき、相変わらず高レベル安定で純粋に楽しんでいられます。ライバル格の意外な行動と新展開、話運びで目を惹きつけて、若干シンプルにしつつも相変わらず丁寧でよく動く絵。
特に今回は、勇子の描き方が実にいい。謎めいた行動に加えて、自覚しているのかしていないのか解らない仄かな色気で同級生男子どもを翻弄した挙句に軍門に下らせた存在感。お陰で優子もフミエも霞みっぱなしですよ。
本来ヒロインのはずなのに優子がほとんど目立っていないことが引っ掛かりますが、まだ尺はあるはずですし、今後の変化に期待しましょう――ただ、現時点でなんとなく、優子と勇子というのはいわゆる“お姉さんキャラ”の定番同士の対決を描こうとしているような気がしてます。勇子の打算ずくの行動の数々に対して、明らかに少し大人びた目線でフミエたちを見つめている優子。このふたりを少しずつ対比させていくつもりなのかなー、と感じてます。
何はともあれ、三つ巴から完全に優子+フミエVS勇子という構図が明白になったので、来週あたりからは更に展開がスムーズになりそうです。
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