新学期。ひと夏を越えて全員バカが加速しています。瑞稀の帰国騒動を経て、瑞稀・佐野・中津はお互いへの感情を再認識し、微妙に感覚が違う。佐野のジャンプ写真をものにしたことで編集部の評価が向上した秋葉が企画した撮影会に招かれると、佐野は当初拒んだものの、瑞稀の身を気遣って結局加わり、積極的にアプローチする中津に苛立ったり。
ハチャメチャなコメディを装いつつ、意外と部分的にしっかりしている、と感じさせるのは冒頭の瑞稀の台詞です。すっかり男子校生活に馴染んでしまって、よりによって男子相手に「生理か？」というギャグを飛ばすあたりは巧い。そして秋葉による撮影シーン、けっこうリアルで説得力があります。それぞれのキャラクターに応じて巧みに盛り上げ挑発する手管は本当にカメラマンそのもの。合間合間に学園内でのバカ騒ぎを挟みこんでいることでコメディ色を補強しているため幻惑されそうになりますが、実は妙なところでしっかりしているんだよなあ。コメディ部分はコメディ部分で、呼吸の巧さと過剰さが利いている。
前回、佐野がちょっと悪く扱われていると書きましたが、どうもその辺はスタッフも承知していたらしく、終始気遣う姿が描かれていて好感度を上げる工夫をしています。というか、これまでクールに描いていたからこそ利いているわけで。ある程度は計画性というものが窺えるのも、回を追うごとに感触が良くなっている一因でしょうか。
青春ものの臭さを自覚的に利用した終盤もいい感じで、今回も楽しませていただきました。しかしこの作品をいちばん楽しんでいるのは上川隆也という気がしなくもない。序盤の無意味なギャグパートの弾けっぷりといったら。
高視聴率のため、この手の凝った映像を使うドラマにありがちな、後半で工夫が乏しくなる傾向も感じさせずいい感じ……と思っていたら、次回は何と稲垣吾郎がゲスト。余裕ありすぎやしないかおい。
ところで、作中で撮影した瑞稀の写真、売ってくれませんか。だめ。あそ。
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