|
1980年に収録され翌年リリースされたこのアルバムは、当時どちらかというと“フュージョン”という括りで捉えられていたアーティストたちがストレートなジャズもこれだけの完成度で、しかも瑞々しく演奏できることを示したということでも意義の大きい1枚です。これ以降メセニーはコンスタントにトリオなど単純な編成でのストレート・アヘッド・スタイル作品を発表していっていますし、いまは亡きマイケル・ブレッカーが自身の名義で発表するようになったアルバムを大半シンプルな編成にしたのも、たぶんこの作品が念頭にあったからだと思うのです。
で、その中から13分を超える長尺の曲を。ストレートなスタイルは保持しながらも聴きやすさ、そして長さを支える変化も備えた名演です。既に完成されたマイケル・ブレッカーの甘くも苦みのある主旋律がいい。
コメント