色々あって、とにかく葬儀会社リトル・エンジェルズへの異動を受け入れた桃子だったが、なかなか環境に馴染めず苦労している。上司に命じられて営業に向かわされた先が父の経営する病院だったり、そこでまたヘマをして本社の雑事を手伝わされたり。そうして派遣された結婚式場で、人気モデル・城ノ内綾乃が毒殺される現場に行き会ってしまう。愕然とする桃子だが、ここでまたしても一日時間が戻る現象に見舞われる。綾乃に義理はないが、死ぬことを知っていて見捨てることは出来ない。ふたたび桃子は疾走する――
コメディが多少非現実的になるのは仕方のないこととしても、さすがにネタのために無茶苦茶な状況を作りすぎ。検査待ちの患者を廊下に放置しておくなんて、医療の杜撰さを主題にしているわけでもないのにこういう描写を入れる無神経さは不愉快です。それを遺体と勘違いして、手続も抜きに搬送しようとする桃子の馬鹿さも行きすぎ。
ただ、ユーモアのテンポはいい。フランス人女性秘書が何故か市原悦子になる呼吸とか、時間を戻って行動をやり直しても一部で同じ反応をしてしまうとか、そのあたりの工夫は巧いのです。主演の北川景子のコメディエンヌぶりも二話目にして板についている。あと少し気概があればなー。クライマックスの展開も、この配慮の乏しさが折角の逸脱したユーモアを醒まさせてしまってます。普通なら楽しくて仕方ないはずなんだぞこのクライマックス。
ちなみに原作は先日読み終わりました。やっぱりまるっきり別物なのですが、ここまで違っていると割り切って楽しめる。……あとはもう少し繊細な配慮があれば、と惜しまれてなりません。
どうでもいいですが、今回のロケーションはほとんど恵比寿界隈だった気が。ガーデンプレイスの光景を眺めて、あーしばらく行ってないなー、と感慨に耽ってしまった。
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