『もっけ』第12話 マジモノ

 凧揚げ大会への参加を目指して意気揚々とする瑞生。そんな彼女の前に立ち塞がるのは、橋。静流もあまり良くないものがいる、と指摘するそこを、憑かれやすい体質の瑞生が通るのは躊躇われる。学校へ行くにも友達の家に行くにも通らなければならないため瑞生は往生するが、祖父は手を貸してくれる様子はない。男友達と共に凧揚げ大会のための凧作りをして、試しに飛ばすにしても、いちいちこの橋を通らなければならないため、瑞生は別の場所を使うことを提案するのだが……

 何処かの感想で目にしていましたが、本当に立地がおかしい……この橋はいったいどの辺りにあるのでしょう? だいたい「河原で上げよう」と言ったとき、同じ土地にふたつ、三つ川が流れているのでない限り、その河原は橋が架かっている川のどこかにあると考えるのが自然でしょう。ならば遠回りといっても別の橋を越えればいいだけの話でしょうし、渡らないところに山があるとしたら、それは学校を挟んで家と反対にあると思われ、橋が渡れない程度で面倒臭がる瑞生が楽をするために目指す場所ではないはず。だいたいクライマックスでは、それまでの学校から河原ではなく、家から河原に向かっている状況であり、つまり河原の位置は橋を挟んで逆になっている――橋を渡る必要、ないように思えるんですが。山中の状況もところどころ不自然ですし、なんかあちこちに違和感があります。ちゃんと地図を作って話を考えてますか?

 瑞生編は低調になりがちの作画ですが、今回は比較的整った状態で貫いているのは好感触。でもその分、演出の陳腐さはいつも通りです。クライマックスで主題歌を流す安易な手法はもうやめてくれないでしょうか。

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