『俗・さよなら絶望先生』第1話 ほら、男爵の妄言/当組は問題の多い教室ですから、どうかそこはご承知ください

 マルチ商法会社の有能なサラリーマンである糸色望は、だがある日突如として奇っ怪な宗教の信者たちに追われる身となる。無数の災難の末、足○岬に流れ着いた望は、何故か現地にある学校に教員として招かれることとなった……

 という与太話のプロローグだけで10分近く消耗してやっとOP! で本編に入ったかと思うと至極妙なところで2度目のCMに入るし!! すげえ、相変わらず想像の斜め上をいく仕上がりだーっ!!!!

 そして肝心の内容はといえば、前シリーズまでの話を部分的に無かったことにして主要キャラクターの肉付けをはじめる始末。ただ、監督や一部スタッフは引き継いでいるものの、シリーズ構成などが入れ替わっているせいか、微妙に演出の癖が違っているので、仕切り直す作りもある意味一興かも。

 ……ていうか、初回であることを差し引いても、あらゆる部分で斜め上に成長してませんかこの作品。可符香ではなく奈美を中心にすることで、生徒たちの異様さを強調している。前シリーズで提示した個性を更に助長して、シュールさに磨きをかけております。先生があんまし絶望してませんが、それすら気にならないくらいにハイブロウでした。

 話は存在しないし支離滅裂だし、普通なら褒めるべきじゃない気もするんですけど、もう徹底して「表現すること」に淫した作りがあまりに好みであるために私にはどーしても否定できません。本編とはまるで作画傾向の違うEDでさえ美しすぎて痺れてる始末だし。

 なお、初回だけは時間がずれたために録画が出来ましたが、来週以降は『BAMBOO BLADE』と時間が被るため、リアルタイムで鑑賞できなかった場合は感想なしになる予定です。まあ、初回の手応えからして、またDVDは揃えてしまいそうなので、録画する必要はないっちゃないんですが。

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