『パズル』第4話

 鮎川の勤める高校の生徒たちが、学生の短篇映画祭でグランプリを獲得した。その場でフィルムの買い取りを提案する男が現れ、念のためにと鮎川に相談に来たのをいいことに、彼女は買い取り価格を吊り上げて利鞘を稼ごうとするが、その直後に男は何者かによって殺害されてしまった。男が窃盗団の一人である、という報道から、恐らく生徒たちが撮った映画に何らかの理由があると察して、鮎川といつもの三人組はフィルムに当たり、どうやら舞台となった廃校に手懸かりがあると判断、現場に赴く……

 ……先生、どうしてこのドラマはこんなに説得力がないのでしょう。冒頭、鮎川がお宝の気配を察知するくだり、なんで顧問でもない鮎川に生徒たちは相談したのか、どうして窃盗団はわざわざフィルムの買い取りを提案したのか――あれなら複製でも充分だし、買い取りなんて話を素人が持ち出せば怪しまれることぐらい想像がつく――、何よりフィルムから簡単に手懸かりを見つけ出してしまったのか。のっけから不自然な流れで失笑しっぱなし。

 本番の舞台である廃校に移ってからも、生徒たちが鮎川の無実を悟った理由が直後に彼女の口で全否定されたのに気づかないし、そのあとの密室トリックももはやトリックの域にすら達していない――っていうか、ちょっと尺の長いミステリなら2番目ぐらいに検証する方法なんですが、それ……。

 相変わらず謎解き部分における犯人の言動も粗雑だし、もうほとんど救いのない出来。一回ぐらい先生と生徒が関わる必然性がある話を提示してくれればまだいいんですが、そもそも主人公がこのメンバーである必要もないまんまなんだよなあ……。褒められるところと言えば、鮎川の「眩しい!」とか意味のないメイド服ぐらいでしょうか。ギャグすらほとんど上滑りしてるんだもんなー。

コメント

タイトルとURLをコピーしました