『キミ犯人じゃないよね？』第８話　千里眼の目を持つ彼女

　人気女優・小野田志津代が突如行方をくらました。そんな彼女の行方を見つけ出してみせると公言した占い師・フランソワーズ小百合は、公開番組の中でその所在を口にし、彼女の言った通りの場所で志津代は遺体となって発見される。この一件が契機となって注目を浴びた小百合は、更に犯人の居場所をも特定すると言い出して……

　途中までは、今回はちょっといまいちかなー、という印象だったのですが、謎解きの展開と犯人の告白で面目を恢復しました。この手の劇場型犯罪は流れを追うだけで尺を埋めてしまうため、途中はあまり常連が絡めないのが惜しかったのですが、しかし序盤と終盤の応用で充分にそれを補っている。

　今回いまいちだと思った理由のいちばんは、犯人のキャラクターがちょっと魅力不足であることだったのですが、しかしそのお陰で最後の述懐に驚くほど説得力が備わった。狙ってやっているようには思えないのですが、しかしそれこそ色々なものがうまく噛み合っている証拠。

　もう、『パズル』とは全然立ち位置が違う。視聴率的にどうなっているかは知りませんが、私の中ではもう成功作と呼んでいいレベルです。残すところあと２回だそうですが、もー正直さくらの過去の話が適当であったとしても許してしまいそうだ――さすがに出来はともかく、まるで手抜きということはないだろうと信じてますけど。