護送中のマフィアのボス、バグシィ“ビッグ”ガポールが、警護の警官やFBIもろとも襲撃され、殺害された。だが、実はその男はボスが用意した影武者であり、香港にやって来たゴルゴの前に本物が姿を現し、部下であるロッキー・ブラウンの暗殺を依頼する。しかし、ゴルゴはいちどにふたつの依頼を引き受けない――つまり、バグシィ暗殺の依頼を果たしていないと言って固辞する。バグシィはゴルゴを始末しようと、部下を動員するが……
舞台が香港なのにマフィアの関係者がほとんど西洋系、というのはまあいいとしても、相変わらず背景にそれっぽさがありません。いちおう景色のいい部屋、という設定があるのに、どーも安易に見えてしまう……
話のほうは安定傾向。引き受けた依頼に対して忠実である、というゴルゴの身上を描いた話かと思いきや、実は背景を見抜いた上での行動だった、という構造が見事です。全般にゴルゴの顔がのっぺりしていたのが気になった以外は、作画も崩れている箇所が少ないので、素直に見ていられました。
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