本日のお買い物

  1. 竹本健治『せつないいきもの 牧場智久の雑役』(Kappa Novels光文社) [bk1amazon]
  2. S・J・ローザン/直良和美[訳]『冬そして夜』(創元推理文庫東京創元社) [bk1amazon]
  3. 山本直樹『明日また電話するよ』(CUE COMICS/イースト・プレス) [bk1amazon]

 1は牧場智久&武藤類子のシリーズ最新刊。フィクションの主人公が成長しないのはお約束ですが、しかしこの二人はそろそろひどいレベルにある気がします。パラパラ眺めてみたら、普通に携帯電話を使っていることに今更驚いたり。2は男女の探偵コンビが入れ替わりに語り手の役割を果たす異色のスタイルで継続するシリーズの第8作。閉鎖的な価値観に支配されるアメリカの田舎町での悲劇を追う話。1冊しか読んでいないのですが、けっこう優秀な私立探偵小説だったので、なるべく新刊は押さえるつもりです――っていうか、旧刊も買いそろえたいんだけど、なかなか。

 3はビックコミック・スピリッツでのエロコメディから、繊細な性描写を絡めた文芸的作品にシフトしていまも活躍する著者の、ここ10年の代表的短篇を集めた傑作集。実はけっこう好きな漫画家なのですけど、単行本はまったく持っておらず、たまたま刊行を知ったこれを購入してみた次第。かなり早い段階で作画にコンピューターを導入した人で、私が雑誌で読んでいた頃にかなり実験的なことをやっていた覚えがあるのですが、これを読む限り、コンピューターの技術を駆使した実験というところからは離れて、純粋に演出と話運びで実験を試みている感じ。全篇1ページ4コマ、ほとんど同じアングルから描いている『テレビばかり見てると馬鹿になる』みたいな作品もありますが。

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