依然としててんやわんやですが、今月は何やかやで劇場を訪れる回数が少なくなっており、とりわけこのあいだの土曜日に空振りをしたのが未だに悔しくて仕方がなかったので、リヴェンジの意図も籠めて、夕方から渋谷へお出かけ。但し観る作品は、土曜日に選んでいたものではなく、可能ならそれと2本立てで観たいと今月ずーっと思っていたほうに変更しました。だって、土曜日のはいまレイトショー限定で、2本立てでもない限り11時過ぎの渋谷駅を利用するようなスケジュールにしたくありません。
訪れたのは、昨年の『リトル・ミス・サンシャイン』となるシネクイント、鑑賞したのはジャック・ブラックとカイル・ガスという見た目には色々ハンデのある二人が結成しアメリカでは高い人気を保持しているグループを中心とした、ロックを主題とするコメディ映画『テネイシャスD 運命のピックをさがせ!』(presidio・配給)。本国での公開は2006年、その評判ばかり耳にしては歯痒い想いを抱いていた作品でした。想像以上の無茶苦茶さでしたが、しかし想像以上に正しくロックンロールしているコメディ映画でした。何せ冒頭から主人公の父親が「ロックは悪魔の音楽だ」とロックに乗せてシャウトして、しまいにはポスターから本物のロック・スターが出て来て歌い始めるんですから。人を食った結末まで含めて、好みは激しく分かれるでしょうが、ある意味骨太のコメディです。やー素敵だった、馬鹿すぎて。お仲間のベン・スティラーも製作総指揮に加えてちゃんと味のある役でゲスト出演しているし、ふたりにとっては恩人に当たるはずのティム・ロビンスまで、あり得ないようなキャラクターで登場しているのが素敵でした。いちおうオスカー俳優だろあんた。
観終わって、劇場の入っているPARCOを出ると――外は大雨。折りたたみ傘は常備してますが、あまり役に立たないような豪雨でした。しかし自宅近辺に着くと、雷はちらつくものの雨はほとんど降っていない。本当に今年はゲリラ豪雨ばかりだ。
ちなみに、未だに悩んでますが、土曜日ももしかしたらロック映画かも知れません。『テネイシャスD〜』のラストで“デスメタルは死なない”と連呼していて、これはもしかして刷り込もうとしてるのか? と半ば本気で疑ったり。
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