変則ハシゴでユナイテッド・シネマ豊洲オープン2周年記念上映締め括り。

 本日は、“行きつけの蕎麦屋で食べたい”“ユナイテッド・シネマ豊洲の記念企画上映を最終日に押さえておきたい”という二つの願望を満たすべく、変則的なハシゴをしてきました――要は、午前中に西新井で1本観て、いったん家に帰って休んでから豊洲に向かう、ということをしただけなんですが。

 まず西新井にて鑑賞したのは、ヒュー・ジャックマン製作&主演、ユアン・マクレガー共演にて、秘密クラブを巡って発生する謎をエロティックかつスリリングに、美しい映像によって描き出した作品彼が二度愛したS』(Showgate・配給)。事前に仄聞した情報から、もっと複雑な伏線やどんでん返しを期待していたのですが、その意味では残念。秘密クラブについての発想は面白いのですが、肝心のクライマックスが安易すぎる。しかし映像はスタイリッシュで都会的な雰囲気に満ちていますし、役者の演技や存在感も堪能できたので、私はけっこう好きです――お薦めしたいかと訊かれると微妙なんですが。

 間を置いて夕方、バイクの燃料を補給しつつ豊洲に向かい鑑賞した2本目は、『ビフォア・サンセット』のジュリー・デルピーが監督・脚本・製作・編集・音楽・主演と大活躍、出身地であるパリを舞台に、アメリカ人青年とその恋人であるフランス出身の女性との2日間にわたるすれ違いを描いたコメディパリ、恋人たちの2日間』(ALBATROS FILM・配給)。こちらは実に知的で、良く企み抜かれた作品でした。如何にも低予算の作りですが会話は洒脱でキャラクターがユニーク、クライマックスでの笑いの取り方やその締め括り方が実に考えられている。今年5月に公開された頃からなんとなく評判がいいように感じていましたが、なるほどこれはいい。ユナイテッド・シネマ豊洲での再上映、当初観たかったものはすべて拾いましたが、全部当たりだったのが嬉しい。こういう企画、毎年やってくれると嬉しいんですが。

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