先月、最初のうちは読書に比重を置こうと、破天荒で厚みのある本格ミステリを読む気になって本書を手に取ったのですが、けっきょく映画を観る本数も例年より多くなり、分厚さゆえに手こずって、都合1ヶ月近くかかってやっと読了。しかし終盤約1/3を昨日1日で読んでます。配分が変だ。
意外と無駄な描写が多く、色々と派手な事件が起こるわりには大元のネタは薄く、期待とだいぶ違った手触りだったのが悪影響を及ぼしたようです。終盤に至って、幾つかの伏線がまとまったうえで演出されるスペクタクルは読み応え充分で、このあたりは一気に読めたのですが、“最後の一撃”に拘ったあまり説明不足になっている部分が多いので、ちょっと消化不良気味。
とはいえ、やたら死者の出る話運びが面白く、また京極堂シリーズさながらに前作との繋がりが強いということも解って、では改めてシリーズ1作目から辿って読んでみようか、と在庫を調べてみたのですが……『グール』だけ手に入れてなかったことに気づいて愕然としました。よりによってシリーズ2作目。2004年に再刊されてますがとうに在庫切れ。嗚呼、どうしたもんか。
……とりあえず新訳版『Xの悲劇』を読んで気持ちを落ち着けることにします。
最近、読書報告をほとんどしてませんが、ちゃんと読んでいます。現時点で、13冊――観た映画の1/3。もろにわりを食っている。
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