9歳にして癌を患い幾度も手術を受けている少女アンディ。しかし最近の発作で謎の幻覚症状を起こし、ウィルソン医師はハウス医師に彼女を託す。幼くして様々な治療を受け、自らの未来に絶望しているアンディは、異様な勇敢さを示して、周囲を感心させる。だがハウス医師だけは、その勇敢さに疑いの目を向ける……
てっきり幼い患者が若くハンサムなチェイスに対して寄せる想いがキーになるのか、と思いきや、邦題通り、鍵は少女の年齢不相応な勇敢さでした。彼女の健気さに周囲がある意味幻惑されている中で、ハウス医師ひとりが最後まで彼女の“意思”を確かめることに拘る。ヒューマニズムですが、一般の医療ドラマよりも深いところまで掘り下げてます。相変わらず病原を巡る謎解きなんですが、そこで終わらせないのが凄い。
そしてこの話、シリーズにおいては珍しく、やたらと長尺で手術シーンを描いています。しかもこんな手術の場面は初めて観ました。もしかしたら、こういう方法がある、と発見したからこそこんな物語を作りあげたのでは、と思えるほどの大迫力。ミステリとしてはあまりに専門性が高すぎて解りづらいのですが、エピソードとしてのインパクトは出色。
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