劇場で鑑賞した本数: 167本(延べ・171本)
……生涯で最も多く劇場に通い詰めた年になった気がします。1月に、TOHOシネマズのフリーパスを獲得して通い詰め20本以上を稼いだのが大きかったのですが、そのあと勢いがそんなに落ちず、12月を除いて毎月のように10本以上鑑賞する、という凄まじい有様でした。12月は予定との調整が難しかったせいもあるのですが、実のところあまりにたくさん観すぎて、とうとう観たいものが尽きてしまった、という事情もあったりする。
重複して鑑賞したのは『チェ 28歳の革命』、『ウォッチメン』、『サマーウォーズ』の3本。それと、8月に上映された『アバター』のスペシャル・プレビューについても省きました。
映像ソフトで鑑賞した本数: 68本
今年初頭の時点では、よもやDVD&Blu-rayでもこんなにたくさん映画を観るなどとは予想もしてませんでした。映画扱いしづらいもの(シリーズもののアニメとか海外ドラマとか)は省いているので、実際にはもっとたくさん見ております。恐らく来年はこっちも3桁到達の可能性が……ぶるぶるぶる。
最も多く訪れた劇場: TOHOシネマズ西新井 63本
1月にフリーパスを取得した時点では、身近に使用できる劇場が西新井と錦糸町しかなかったため、1月だけで実に19本を鑑賞していますから、最多になるのは当然のこと。しかし2月から有楽町界隈の東宝系劇場がTOHOシネマズに加入し、こちらでもポイントの加算やフリーパスの使用が可能になりましたので、ちょっと解らなくなります。
イベントつきで観た回数: 31本
試写会に当たる率が低くなり、また舞台挨拶のチケットもうまく押さえられなかったため、観た本数からすると控え目。但し、前年まではあまり興味を向けなかったフランス映画祭や東京国際映画祭といったイベントでも鑑賞するようになり、お陰で幅が広がったかも。
私的ベスト20(劇場鑑賞分)
順位 | 作品タイトル | 日本公開日 |
1 | 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』 | 2009年2月7日 |
2 | 『アドレナリン:ハイ・ボルテージ』 | 2009年9月26日 |
3 | 『グラン・トリノ』 | 2009年4月25日 |
4 | 『マーターズ』 | 2009年8月29日 |
5 | 『ウォッチメン』 | 2009年3月28日 |
6 | 『3時10分、決断のとき』 | 2009年8月8日 |
7 | 『永遠のこどもたち』 | 2008年12月20日 |
8 | 『チェ 28歳の革命』&『チェ 39歳 別れの手紙』 | 2009年1月10日・1月31日 |
9 | 『母なる証明』 | 2009年10月31日 |
10 | 『愛を読むひと』 | 2009年6月19日 |
11 | 『アバター』 | 2009年12月23日 |
12 | 『ぐるりのこと。』 | 2008年6月7日 |
13 | 『南極料理人』 | 2009年8月8日 |
14 | 『扉をたたく人』 | 2009年6月27日 |
15 | 『ずっとあなたを愛してる』 | 2009年12月26日 |
16 | 『サマーウォーズ』 | 2009年8月1日 |
17 | 『スペル』 | 2009年11月6日 |
18 | 『イングロリアス・バスターズ』 | 2009年11月20日 |
19 | 『REC/レック2』 | 2009年10月24日 |
20 | 『THE 4TH KIND フォース・カインド』 | 2009年12月18日 |
さすがにこれだけ観ると20位ぐらいなら挙げられます、但し2位以下はきっと気分次第で大変動します。
それでもきっといつ訊かれても1位だけは変わらないでしょう。『セブン』以来ずっと追い続けているデヴィッド・フィンチャーとブラッド・ピットのコンビ畢生の大傑作だと思います。アカデミー賞では『スラムドッグ$ミリオネア』の後塵を拝しましたが、私は未だにこちらも決して劣る作品だと考えていません。優れたドラマ性、主題に対する掘り下げの深さ、そして視覚効果技術の練度の高さ、いずれもハリウッドが培ってきた技の集大成と言っていい。あのラストシーンは何度観ても目頭が熱くなります。
というわけで2位以下は順位はわりとどうでもいい、のですが、そうなったら敢えて2位につけざるを得ない! と思ったのがこれ。前作でイくところまでイってしまったからもう無理だろう、と高を括っていたら、更に弾け飛びやがったこの野郎。観ていて昇天しそうになりました、本当に。
3位はこれも感涙の傑作。イーストウッドはこれに先んじて日本公開された『チェンジリング』も傑作でしたが、クリント・イーストウッドという俳優が演じてきた人物像までも総括してしまったこちらにどーしても軍配を上げてしまいます。
4位は暴力描写があって初めて成り立つホラー映画。描写そのもののおぞましさよりも、意味するところに震撼させられるというあたりが素晴らしい。5位はアメコミの本流であるヒーローものを極度に突き詰めた結果生まれた異色作にして、ヒーローものだからこそ為し得るミステリ。
以下は、長引くので解説は省きますが、間違いなくお気に入りと言えるものばかり並べてみました。……しかし20個の枠があっても、『スラムドッグ$ミリオネア』とか『レスラー』とか出来映えは間違いのない作品を入れるところがなくなってしまうのが口惜しい。この2作は他にも絶賛している人が沢山いるし、思い入れという意味ではちょっと下がるので挙げなかったのですが、でも好きなのよ、間違いなく。多かったぶんだけ、いい作品にもたくさん巡り逢えました。
無論、けっこう寛容な私の目から観てもひどすぎる作品が幾つかあって、今年に限ってはワースト3ぐらい出してやろうかとも思いましたが、さすがに控えます。……いや、2本までは躊躇なく挙げられるんですけど、3本目は巻き添えの感が強いので。ちなみに2本とも邦画です。
私的ベスト10(映像ソフト鑑賞分)
順位 | 作品タイトル | 日本公開日 |
1 | 『ブライアン・シンガーのトリック・オア・トリート』 | 2009年10月21日 |
2 | 『君のためなら千回でも』 | 2008年2月9日 |
3 | 『リカウント』 | 2009年6月10日 |
4 | 『ディセント』 | 2006年7月5日 |
5 | 『バウンド』 | 1997年7月 |
6 | 『ホワイト・ライズ』 | 2004年12月11日 |
7 | 『スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい』 | 2007年5月12日 |
8 | 『ホステル』 | 2006年10月28日 |
9 | 『麦の穂をゆらす風』 | 2006年11月18日 |
10 | 『ショーン・オブ・ザ・デッド』 | 2004年12月22日 |
70本近く観たので、映像ソフトにて鑑賞したもののなかからも別途10本選んでみました。……しかし並べてみて気づくのは、映像ソフトで借りるものは、評価の安定している傑作か、駄作の可能性も高い劇場未公開ものと大きくふた通りに分かれているので、ランキングにすると結局、傑作と知っていたものばかりが挙がってしまうよーです。
だから、というわけではありませんが、1位は劇場未公開作品ながら、観ている途中で惚れ込んでしまった1本。グロテスクにファンタジックに、そして工夫を凝らして描いた、ハロウィンをテーマにしたホラーの大傑作です。
2位は今年『007/慰めの報酬』を手懸けたマーク・フォースターがアフガニスタンの悲劇を残酷に、そして切なく描き出したドラマの傑作。実際には終わっていない悲劇に、このラストシーンがもたらすささやかな救いが素敵です。
3位はこちらも未公開映画、というか実は向こうではテレビドラマとして放送された作品。2000年の大統領選における再集計の騒動を、サスペンス・ドラマのようにスリリングに描き出したもの。これも観ながら傑作の予感に打ち震えた作品でした。
以下、基本的に定評のあるものを、気分で並べたような感じになってしまってます。……“好き”を基準にするととんでもねーラインナップになるので、これで勘弁してください。
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