- 『BONES―骨は語る― Season1 Vol.11』(20世紀フォックス ホーム エンターテイメント)
- 第21話『英雄の秘密』
名誉の戦死を遂げたとして一時話題になった人物の墓に首を括りつけ、焼かれた状態の屍体が発見された。戦争への抗議行動を疑われたが、死者が退役軍人で、死後に焼かれたことが判明、しかも墓に埋葬された人物が戦死を遂げたその場にいた人物であったために、ブレナン博士たちは戦場での出来事を洗い直す……
シーズン1最終回目前ということで、ブース捜査官のトラウマに触れるエピソードが選ばれた模様。ブレナン博士の正義感と戦場の正義との対立、そして両者の板挟みとなりながら、過去の傷を抉るような出来事に冷静さを失うブース捜査官と、謎解きはきちんと織り込みながら、このシリーズならではのドラマが描かれていく。
クライマックス、ふた組の遺族が対面するシーンと、そのあとでブース捜査官が忌まわしい過去を打ち明けるくだりの重みが記憶に残ります。シリーズを通して相棒として、チームとしての絆を結んできた一同の姿を描いた、ラスト手前に相応しい1篇でした。
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- 第22話『マルコとポーロの再会』
事件性の不明瞭な遺体を集めた通称“リンボ”に、ブレナン博士の失踪した母親の白骨死体が確認された。ようやく事件として正式に取り扱えるようになり意気込むブース捜査官だったが、調査するほどに、思わぬ事実が明かされていく。ブレナン博士の両親は他人の名前を騙って暮らしていた痕跡があり、しかも遺留品から、彼女が失踪後2年は生存していたことが確認されたのだ……
シーズン最後は、かなり早いうちから仄めかされていた、ブレナン博士の失踪した両親にまつわる謎解きです。前回はブース捜査官が冷静さを欠いていましたが、今度はブレナン博士の動揺ぶりがつぶさに描かれる。序盤からあまりの忙しさに既にとち狂っている上、新しい著書の原稿を見せて欲しい、とブース捜査官にせがまれて微妙に焦っている姿が可笑しい……と思っていたらこの展開ですから、本当にラスト手前までいつもと様子が違います。
兄に対して感情的になり、懸命に真相究明を手伝う同僚たちに感謝を告げ、といつになく人間的で殊勝な表情を見せた挙句、しかし突然の失踪が決して子供たちを捨てたかったからではない、と判明して、これも珍しく見せた清々しい笑顔がいい――と思っていたら、最後の最後でおいおい、というひと幕が待ち受けてました。結局、本当の背景は次のシーズンに持ち越しかいっ! アメリカのヒットしたドラマシリーズにありがちなこういう引きはあんまり好きではありません。ただまあ、この作品の場合は、いちおう一部のわだかまりは溶けているので、カタルシスがある分まだましではあります。
さて、続いてはシーズン2ですが、こちらは現在テレビの深夜帯で放送中のものを録画して、DVDに焼いて保存してありますので、そちらを鑑賞して追いつき次第放送のほうをリアルタイムで追いかけるほうに切り替えたいと思います。……あ、でも1話だけ録画を忘れた回があるので、そこだけ借りないと。
しかし、放送を追いかけるにあたって、ひとつだけ気になるのは、これまで16:9で観続けていたのが、テレビ版では4:3になっていること。微妙に狭い……しかし放送自体は16:9なので、右上に表示されているテレビ局のロゴがなんだか焦れったい。まあ、慣れるしかないか。
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