『BONES―骨は語る― Season2』第1話 遺された思い出

 そろそろこっちの放送に追いつかないと、というわけで、録画データを移したDVDにて鑑賞。

 再会した兄と過ごした休暇から復帰したばかりのボーンズことテンペランス・ブレナン博士が最初に担ぎ出された事件は、列車衝突事故の現場。列車には大物代議士が乗っており、事故の原因となった乗用車にはスポーツ界の大物と思われる人物の遺体が発見される。大規模なスキャンダルに発展しかねない事態に、上層部が動揺するなか、ブレナン博士も新しい“上司”とのあいだに思わぬ摩擦を生じ……

 新シリーズのスタート、ということで事件の内容も派手なら、レギュラーキャラクターを巡る環境にも梃子入れがなされていて見応えがあります。前シリーズでブレナン博士らを見事にコントロールしていたグッドマン所長が現場を離れ、代わりに着任したカミール・サローヤン所長との手探りのやり取りは、すっかりチームワークの固まった博物館スタッフに新しい空気をもたらしています。研究者としての専門知識もさることながら、交渉能力が高いとは言い難いブレナン博士たちの後方支援で活躍してくれそうな振る舞いが実に格好いい。微妙な距離感を保ったままのブレナン博士とブース捜査官の関係にも何となく影響を及ぼしそうで、その意味でも面白い出だしです。

 ただ、人物関係の再形成に手間取ったせいか、肝心の事件のほうが、出だしが派手だったわりに案外凡庸な結末を迎えてしまったのはちょっと残念。犯人を追い込む過程で、ブレナン博士がブース捜査官をせっついてハッタリを使わせているあたりは、シリーズもののミステリ劇として秀逸でしたが、単体としてはちょっと物足りない内容でした。

 ……それにしてもみなさん、そろそろもう少しザックくんを認めてあげませんか。終盤のあのシーン、一斉に「ザック以外で」と言い放つのはあんまりだと思う。面白かったけど。

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