鑑賞報告

<東日本編>と両方観終えてから、BGV代わりにコメンタリーを流していたところ、実は<西日本編>が今年のパート1扱いだった、ということを知りました。確かに、普通に考えたら盛り沢山の八甲田山編がトリに来るべきよね……そのあとにあのオチはなおさらどうかと思うが。

 というわけで前編にあたる<西日本編>ですが、そう位置づけたくなるのも当然で、収穫としてはいまいち。ゲスト大量投入でのバカ騒ぎぶりのほうが印象的です。ただやっぱりその辺のテレビバラエティでの突撃企画と較べれば遥かに中身がありますし、よく考えると気づくような味わい深い発見が随所にある。ファイル#002の軍歌に関する発見なんか、考えるほどにしみじみと怖い。

 掉尾を飾る山の牧場でも、監督曰く「もう何もないと思ったから」凝らした工夫によるバカ騒ぎが印象的ですが、ちゃんと奇妙な現象は押さえてますし、何よりここが改めて「訪れれば訪れるほどに変な場所」ということを確認しているので、やはりただごとではありません。しかも、現地に入った人々も触れていませんし、コメンタリーでさえもスルーしていました*1が、私にはあの牧場の建物の窓ガラスだけがやけに真新しいのが気にかかりました。使用している可能性があるのはごく一部、中はほとんど廃墟のような有様なのに、窓ガラスだけが無事というのはどう考えても解せません。本当に、あそこはいったい何なんだ。

 何にせよ、テレビ番組の中途半端な潜入企画に飽き飽きしている現状、笑いの面でも恐怖の面でもこれほど信頼できるシリーズはないので、来年、再来年と可能な限り続くことを願います。

*1:まあコメンタリーは豊島監督とギンティ小林のまるで男子中学生のような会話に終始していたので、触れる余地がなかったのかも知れませんけど。

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